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しなしな野菜、いつまで食べられる?傷みかけ野菜の活用方法を教えてください。

冷蔵庫の中に食べきれずに放置している野菜はありませんか?日にちが経ってしなびてしまった野菜を捨てるのはもったいないと思っても、食べられるかわからずに丸ごと捨てた経験のある人も多いのではないでしょうか。
そこで、野菜ソムリエ上級プロの高崎順子さんに、鮮度が落ちた野菜が食べられるかどうかの見極めのポイントや、傷みかけの野菜を上手に活用する方法を伺いました。

傷みかけ野菜の「劣化」と「腐敗」を見極める

鮮度が落ちてしまった野菜は、「劣化」と「腐敗」に分けて状態を見極めましょう。

野菜の水分量が減少し、全体的に「ツヤ」「ハリ」が失われてしんなりしているのは「劣化」の状態です。そのほか、香りが弱くなったり、パリッとした食感やサクサク食感が悪くなるといった「劣化」のサインがあります。

一方、カビが生えたり、とろけやぬめり、酸っぱいニオイや発酵臭が発生していると、「腐敗」が進んでしまっているといえます。

「劣化」であれば、味や食感は若干落ちているものの十分食べられます。一方、「腐敗」の場合は、細菌が増えたりカビが増えたりと、微生物の作用が進んでいるので、基本的に食べるのはNGです。

次に、野菜ごとに「劣化」や「腐敗」のサインと、食べられるかどうかを判断するポイントを紹介します。

キャベツやレタスなどの大きめの葉野菜

・劣化のサイン

芯の部分には黒ずみや乾燥が。葉は、色がくすんだり黄ばみが出て、ハリがなくなりしなびる。

・腐敗のサイン

こもったニオイやツンとしたニオイがする。冷蔵庫の底に当たっている部分などが、重さでとろけたり、ぬめりが発生している。

・食べられるか判断するポイント

ほんの一部が傷んでいるだけなら、大きめに取り除けば残りは使える可能性も。ただし、カビの場合は、見た目よりも大きく広がっているので要注意。大きめに取り除き、よく洗ったうえでしっかり加熱調理をしましょう。

キュウリ・ナス

・劣化のサイン

キュウリはイボがなくなったり、ナスはヘタの部分がクタッとしたりするなど、全体的にしなびる。ナスは、冷えすぎると低温障害で、ぶよぶよしたり種が黒くなる。

・腐敗のサイン

先端がとろけてきて、ぬめりが発生する。

・食べられるか判断するポイント

キュウリは水分が減ってしなびていても、とろけが見られず、ぬめりやカビがなければ食べてOK。ナスも、皮の変色やしなび、種の黒ずみ程度の劣化であれば、食べられます。一方、先端が腐敗するとほぼ丸ごと使えない場合が多いです。

玉ネギ

・劣化のサイン

皮がシワシワになったり、頭部がしんなりする。スカスカで重みがなくなる。黒いすすのようなカビが生えたり、芽が出る。

・腐敗のサイン

玉ネギ特有のニオイがさらに強くなり、酸っぱいニオイがする。しわではなく、ぬめりが発生する。

・食べられるかどうかの判断ポイント

中を割ったときに、中央付近の一部や頭部のみがグジュッとしているだけなら、大き目に取り除けば食べられます。黒カビも洗い流して落ちる程度であれば、食べられます。

人参

・劣化のサイン

表面がしなびたり、鮮やかなオレンジ色ではなくくすんだ色になる。硬さが失われて柔らかくなる。

・腐敗のサイン

ヘタや先端を中心にとろけやカビが発生して、蒸れたようなニオイがする。

・食べられるかどうかの判断ポイント

人参は根菜類の中でもしなびやすいですが、単純に水分が減ってしなびているだけなら食べられます。とろけやカビがある場合は、一部であれば大きめに取り除きましょう。

トマト

・劣化のサイン

ヘタがしなびて、ヘタの周りや底で当たっている箇所が凹んだりぶよぶよする。

・腐敗のサイン

少し割けた程度以上に汁が多く出ていたり、酸っぱいニオイがする。ヘタの周りにカビが発生することも。

・食べられるかどうかの判断ポイント

トマトの実自体が、どこまでダメージを受けているか触ってみましょう。一部であれば、その箇所を大きく取り除いて使ってください。また、完熟すぎて皮が破れてしまっただけであれば、その部分を取り除けば食べられますが、放置しておくと腐敗が一気に進むので要注意です。

鮮度が落ちた野菜は、調理方法や味付けを工夫

劣化して鮮度が失われた野菜は味も落ちてしまいますが、できるだけ美味しく食べられるように調理方法や味付けを工夫してみましょう。

基本となるポイントは、食べられない部分がある場合はそこを取り除いたうえで、加熱して濃い味付けで調理することです。

揚げ物にして香ばしい風味に

例えば、天ぷらやかき揚げといった揚げ物にすると、油の風味が野菜の中に入って香ばしくなるため、味の劣化をマスキングしてくれます。水分が少し減っている方が、油はねも少なく調理もしやすいです。

濃い目の味付けで炒め物に

また、キュウリや葉物野菜がしなびてしまったときは、サラダやお浸しなどのシンプルで素材の味を活かす食べ方は向いていません。キュウリは炒め物にして、ゴマ油やニンニク、唐辛子などを効かせれば、香りよく仕上がります。葉物野菜は、濃い目の味つけをした甘辛煮にしたり、ベーコン炒めなどでタンパク質の旨味を足したりして食べるのがおすすめです。

野菜の鮮度を長持ちさせるテクニック

鮮度が落ちてしまった野菜の活用方法をご紹介しましたが、これはあくまで救済措置。やはり野菜は新鮮な方が栄養価も高く美味しいので、基本的には鮮度がなるべく良い状態で美味しく食べ切るのがベストです。そこで、野菜の鮮度を保つ正しい保存のポイントも紹介します。

野菜同士が重ならないようにする

野菜同士が重なると重みで形が崩れたり、重なっている部分から劣化しやすくなったりするので、なるべく重ならないように保存するようにしましょう。

育ったときと同じ状態で

アスパラガスやキュウリのように収穫時が縦の状態で育つ野菜は、同じようになるべく立てて保存しましょう。

野菜の表面の水分はふき取る

余計な水分は劣化の原因になるので、表面が濡れている場合は、余分な水分を拭き取ってから保存しましょう。トマトやナスなど低温障害になりやすい野菜は、新聞紙やキッチンペーパーに包むと、水分調整が期待できる上に、冷気からも守ることができます。ただし、泥がついている根菜類などは、そのまま落とさずに保存します。

使いかけの野菜はラップする

使いかけの野菜は、できるだけ空気に触れないようにラップに包みましょう。カットした野菜はもちろん、例えば、1袋3本入りの人参のうち1本だけ使った場合は、半開きの袋に入れたままにせず、残りの2本はラップに包むのが理想です。

「新鮮番」で野菜長持ち

野菜は“呼吸”をすることで水分や栄養を消費しながら老化していきます。「新鮮番」は冷蔵庫の野菜室に置いておくだけで、炭酸ガスのチカラで野菜の“呼吸”を緩やかに。手軽に野菜の鮮度を保つことができます。

取材協力:野菜ソムリエ上級プロ 高崎順子さん

親子★横浜 野菜キッチン 代表
神戸大学農学部卒。野菜食育家。野菜ぎらい克服塾プロジェクトインストラクター。
大手食品メーカーにて商品開発、マーケティングリサーチ、食卓分析を担当。現在は野菜ソムリエ上級プロとして、横浜を中心に野菜を通じた食育活動『親子★横浜野菜キッチン』を主宰。野菜授業、料理教室、イベント企画、レシピ開発等を手がけながら、子どもが当たり前のように野菜を食べる社会の実現を目指している。
 
公式HP:https://kodomo300g.com/
Instagram:https://www.instagram.com/junko.takasaki/

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