季節のくらし

理想のクローゼットを叶えるタイパ術

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タイパ視点での理想のクローゼット

忙しい毎日の中、お手入れが後回しになりがちなのがクローゼット。けれど、現代の生活では、衣類についた花粉やウイルス、害虫など…気になることも増えています。
もっと整理したい!清潔にしたい! 理想のクローゼットはあるけれど、なかなか実現できていない人が多いのでは?
本記事では住生活ジャーナリストの藤原千秋さんに聞いた、手間をかけずに暮らしを楽にできるクローゼットのタイパ術を紹介します。
ライター・住生活ジャーナリスト
藤原千秋さん
プロフィール

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ライター・住生活ジャーナリスト
藤原千秋さん
「家のなか」の事をテーマにウェブ、雑誌、新聞等で執筆。大手住宅メーカー営業職を経て2001年よりAllAboutガイド。最新の監修書に『家事ずかん750』(朝日新聞出版)。
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忙しいから手間をかけず「きれいな状態ですぐに着られる」クローゼットが理想

衣類を手間なく、さっと着られるよう収納できるのが、タイパの良いクローゼット。衣類がカビや虫食いの被害に合わないよう、クローゼットは掃除しやすく清潔が保てるように。また、衣類の出し入れがしやすい状態にし、アイロンがけなどの手間をかけずに服を着られるようにする工夫も大切です。

「取り出しにくい」「シワや汚れがある」場合はタイパを見直そう

一見整っているように見えても、使う時に、着たい服がすぐに取り出せなかったり、しまっている間にシワやシミがついてしまい、ひと手間かけないと着られないのは、タイパが悪いクローゼットになっている可能性があります。クローゼットの本来の役割は、効率よく快適に衣類を使えるようにすること。美しく整理することより出しやすくする管理が大切です。

また、以前と比べて、便利なアイテムが増えたはずなのに、家事が楽にならないのは、完璧を求めて無理をしているからかも。家族の生活スタイルに合わせて、ゴールを設定することも大事です。

手間なく服をきれいな状態で着られるよう、無理なく効率的に管理

それぞれの家族にとって気持ちよく、使いやすいクローゼットを考えるのが藤原さん流です。

理想のクローゼットに正解はありませんが、「掃除しやすく清潔が保てる」「服の出し入れがしやすく、服が傷んだり劣化したりせず、お手入れの手間をかけずにすぐに着られる」状態をつくることが、クローゼットのタイパを高めるポイント。

そのためには、服をしまうときの工夫や、服や収納アイテムを出し入れしやすい状態づくり、衣類の見える化、便利な収納アイテムの活用などが大切です。具体的なノウハウは後ほど詳しく紹介します。

クローゼットのNG習慣

クローゼットのタイパを下げてしまうNG習慣を、チェックリストで簡単に確認しましょう。

タイパを下げるクローゼットのNG習慣チェックリスト

□衣類をぎゅうぎゅうに収納している

風通しが悪くなり、虫食いやカビの原因に。シワがついて、着たい時すぐに着られないことも。

□クローゼット内の衣類を把握できていない

持っている服がわからずに似たような服を買ってしまったりと、暮らしの効率を下げる要因に。

□脱いだ服をすぐにクローゼットにしまっている

湿気・汚れ・ニオイがついた服をクローゼットに持ち込むと、虫食いやカビ、黄ばみのリスクが高まる。

□下段に蓋つき・キャスターなしの収納ケースを使っている

上に蓋があるとモノを出し入れしづらく、日常使いのアイテムの収納には不向き。キャスターがないと床掃除がしにくい。

□床に衣類を直置きしている

床にはホコリや湿気がたまりやすく、カビの原因になることも。掃除しづらい状態はリスクを高める。

NG行動が習慣化してしまうと、クローゼットのタイパが悪くなり、普段掃除もしづらく、収納している間に虫食いやカビ、シミ、シワが発生し、使うときに余計な手間を取られてしまいます。

例えば、脱いだ服をクローゼットにすぐに収納すること。これは衣類の大敵である虫食いやカビ、シミやニオイのリスクを持ち込む行為に。虫食いの原因となる衣類害虫は、屋外で衣類に付いて侵入することもあり、皮脂や食べこぼしは、虫の栄養となり、虫食いのリスクを高めます。

また、湿気や汗を含んだ衣類はカビやシミの原因になるので、クローゼットに持ち込むのはNG。

衣類がぎゅうぎゅうな状態では、風通しが悪く湿気が溜まりやすくなる上に、衣類が取り出しにくく、シワになってしまいます。詰め込みすぎると、しまっている衣類が把握できない状態に。その結果、着たい服をすぐに取り出せず、無駄な買い物も増やしてしまいます。

掃除しにくい環境になっていないかもチェックしましょう。ホコリが溜まった状態で放っておくと、衣類害虫が卵を産み付けたり、カビのリスクも。蓋つきでキャスターのない収納ケース、床への衣類の直置きは、衣類やアイテムを出し入れしにくく、掃除もしづらいため、タイパを下げることに。

タイパが上がるクローゼット実践術4選

しまう前に湿気・汚れ・ニオイをケア

湿気や汚れ、ニオイをクローゼットに持ち込まないことが、衣類の劣化を防ぎ、清潔な理想のクローゼットを叶えるための絶対条件。ホコリや水分、季節によっては花粉など、クローゼットにしまう前に対処することで、きれいな状態で衣類を管理でき、すぐに着ることができます。

着たあと洗わずに収納するコートやジャケットは、すぐにクローゼットへ入れず、外で乾かしてからしまいましょう。コートやニットなどは、専用のブラシで軽くブラッシングすると、表面の汚れをさっと落とすことができます。

また、カバンやベルトなどの革製品は、水分を含みやすくニオイの原因にも。しっかり乾燥させた状態で、クローゼットの上の方に収納しましょう。

よく使う衣類はかける収納に

クローゼット内で収納ケースにたたんで収納する場合もありますが、衣類にシワが付いてしまう可能性があります。着るたびにアイロンがけするのは面倒ですし、たたんで下になった衣類は、取り出しづらくなります。稀に衣類をたたんで床に直置きするケースもありますが、カビや虫食いの原因になるので、できれば避けてください。

タイパを考えると、収納にも取り出しにも手間がかからない「かける収納」がおすすめ。特によく使う衣類は、かける収納を心掛けて。

収納スペースには限りがあるので、家族にとって適正な衣類の量をキープすることも重要。着なくなった衣類は、リサイクルに出すなど、溜め込まないようにしましょう。

衣類やアイテムの見える化

クローゼットを理想の状態で管理し、タイパのよい生活を送るには、収納するモノを把握できていることが大前提。衣類やバッグがどんなにたくさんあっても、どのアイテムが何点あるか、見える化できていれば、季節外のアイテムの管理も簡単で、衣替えの時もスムーズです。アイテムかぶりを避けたり、不要な衣類をチェックするのも簡単です。

「かける収納」がおすすめなのは、今着られる服を把握しやすいからでもあります。詰め込みすぎず、クローゼットを開けた瞬間に服が一覧できたら快適ですね。

マメな方は、衣類を写真に撮って表をつくったり、アプリで管理するのも手。天気などに合わせてコーディネートを提案してくれるアプリもあるので、うまく活用すれば、よりタイパが上がりそうです。

タイパアイテムを上手に活用

クローゼットには衣類の繊維が落ちるので、よくホコリがたまります。虫食いやカビのリスクを下げるためにも1ヵ月に1回くらいは掃除したいところ。

だからこそ、タイパに繋がるアイテムを活用しながら、隅々まで掃除がしやすく、清潔をキープできる環境をあらかじめつくっておくのがコツです。できるだけ床置きのモノを減らして、収納ケースなどを置く場合は引き出し式・キャスター付きを活用しましょう。

さらに収納ケースは、プラスチック製のものでそろえれば、アルコールでさっと拭くだけで簡単に清潔に。掃除機はノズルの伸びるハンディタイプ、できればサイクロン式がおすすめです。楽な体勢で隅まで届き、ボタンやアクセサリーを吸い込んでしまっても、簡単に取り出せます。

虫食いもカビも防げる防虫剤など、多機能な予防アイテムを活用するのもおすすめです。

まとめ

藤原さんがすすめる4つのテクニックは、手間や時間をかけず、清潔なクローゼットをキープするために、とても有効です。衣類がいつでもキレイな状態にすぐに着ることができれば、余計な洗濯やアイロンがけで、暮らしのタイパを下げずにすみます。さらには、普段からタイパの良いクローゼットを実践していれば、面倒な「衣替え」も楽に時間をかけずに行うことができるのもポイントです。

理想のクローゼットに近づけるには、家族の性格や生活に合わせた工夫が大切。「仕事や子どもの成長でライフスタイルは毎年変わるので、クローゼットと衣類の管理も常にアップデートしている」と藤原さんは言います。

例えばお子さんが小さいうちは、藤原さんが衣類をすべて管理していましたが、大きくなると難しくなります。今は、一人ずつかごを用意して、洗濯物を分けていれるだけ。あとは、本人がかけたり、たたんだりと、それぞれに管理を任せています。

理想のクローゼットを叶えるためには、押し付けない、完璧を求め過ぎないのも大切なこと。家族の形に最適な、タイパのよい暮らしを目指しましょう!

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多機能アイテムを上手に活用して、クローゼットのタイパを高めましょう。

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