新型コロナウイルス(以下、コロナ)が流行する中、2021年の春は特別な花粉シーズンになります。「ニューノーマル」の生活の中で、花粉とどう付き合うか? エステーがまとめた「ニューノーマル花粉対策ガイド(監修:王青躍先生/久住英二先生)」を紹介します。
今シーズンの花粉対策は例年にも増して万全に
ちょっとした咳やくしゃみが、コロナか?花粉か? 自分でも、周囲の人にもわかりづらいのがやっかいです。余計なストレスや周囲とのあつれきを避けるためにも、2021年の春はしっかりと花粉対策をしましょう。
例年は精神力で乗り切っている人も、飲み薬や点鼻薬、その他花粉対策グッズをフル活用するのがおすすめ。症状の重い方は、早めに医師に相談を。
家族だけの空間なら換気はほどほどでOK
三密を避ける換気は、コロナ対策の基本とされています。空気を入れ替えると花粉も一緒に室内へ入ってくるので、花粉症の方にはつらいところです。
コロナが流行している間、電車や店舗、オフィスでは換気の機会が多くなります。しかし、家庭内は事情が違います。
久住先生は「家庭では、発熱などの症状がないかぎり、できるだけ普段どおりに生活することをおすすめします。家族との十分なコミュニケーションや、リラックスした時間も、心身の健康を維持する上で大切なことなのです」とコメントしています。
家の中でも花粉症に耐えて換気をする必要があるか、家族で話し合いましょう。
くしゃみはマスク必須できるだけ下を向いて
咳やくしゃみの飛沫は、ウイルスの感染源となります。正しくマスクを着用していれば、リスクは大きく抑えられます。
それでも、100%の防御はできないことは、心にとめておきましょう。せきやくしゃみをするときは、マスクをしていてもできるだけ下を向いて、飛沫が広がるリスクを下げましょう。
口元を手で抑えた場合は、マスクをしていても飛沫が付いている可能性があります。アルコールなどで早めに消毒してください。
また、マスクやハンカチ、袖などで口元を覆う「咳エチケット」について、マスク着用時は袖でおおうことは控えた方がよいでしょう。袖に飛沫が付いて他人への感染リスクになる可能性があります。
目や鼻をかく前に消毒を 花粉メガネはコロナ予防にも
コロナの主な感染経路には飛沫感染と、唾液や体液(汗は除く)、排泄物などに直接・間接的に触れて起こる接触感染があります。
ウイルスが付いた手すりやつり革をつかみ、その手で口や目、鼻など粘膜を触ってしまうと感染の原因になります。花粉症で目や鼻のかゆみがつらい方は、この季節特に接触感染に注意しなければなりません。
手指は常に清潔に保つよう心掛けましょう。基本的な感染対策ですが、花粉シーズンはこれまで以上に、こまめな手洗いやアルコール消毒を意識してください。
なお、花粉対策メガネは一石二鳥のおすすめアイテム。目元を覆って花粉をガードするだけでなく、手で目を触って起こる接触感染を防ぐ効果もあるからです。
マスクの予備は多めに ゴミ袋も携帯を
花粉症の方は、外出時にせきやくしゃみでマスクを汚してしまう可能性があります。例年なら、汚れたマスクを外して済むかもしれませんが、コロナ禍でのノーマスクは避けたいところ。出かけるときは、マスクを多めに携帯して備えましょう。
また、自分が感染している可能性があることを想定して、使用済みのマスクやティッシュに人が触れないよう注意しましょう。ゴミ袋をバッグに入れておくなど、周囲のリスクを少しでも減らす配慮も忘れずに。
発熱があれば医療機関に相談を
せきやくしゃみは、コロナにも花粉症にも共通する症状です。体調に大きな異常がなくても、ふいにせきこむなどして、「もしかしてコロナ?」と心配になった経験はないでしょうか。
判断のポイントは発熱です。熱を伴っていなければ、せきやくしゃみの原因は花粉症である可能性が高いでしょう。
発熱している場合は、コロナなど他の病気にかかっている可能性があります。すみやかに医療機関に相談してください。
花粉症の治療はオンライン診療も検討
重い花粉症で医師に相談したい、でもコロナ感染が心配で、病院やクリニックには行きづらい…。例年にない迷いが生じる花粉シーズンです。
花粉症の症状が重い場合ば、医療機関でしっかり治療して症状を抑えることをおすすめします。オンライン診療もはじまっているので、かかりつけの医療機関が対応していれば活用を。初診からオンライン対応している場合もあるので、チェックしてみましょう。
家ナカ花粉対策を強化しておうち時間を快適に
在宅ワークが推奨されるなど、外出が少なくなった方は多いでしょう。その分、吸い込む花粉が少なくなる、とも考えられますが油断は禁物です。
開けた窓や外干しした布団、衣服から、家の中にも花粉は入ってきます。特にじゅうたんやカーペットなどには、毛の間に入り込んだ花粉がたまっています。
直に座って長時間過ごすことは避け、仕事をするときなどは椅子に座って、花粉から顔を遠ざけるようにしましょう。
もちろん、こまめな掃除も重要です。いきなり掃除機をかけると花粉が舞い上がってしまうので、まずは水拭きや粘着テープで花粉を取り除きましょう。
(参考:花粉シーズンは家にいても花粉が気になります。自宅で快適に過ごすための効果的な花粉対策を教えてください。)
また、在宅ワーク中、公園や河川敷への散歩が習慣になった方は要注意。スギやヒノキ(春)など木本類の花粉に加え、遠くに飛ばないイネ科(ほぼ1年中)やブタクサ(秋)など草本類の花粉を近くで吸ってしまうかもしれません。公園や河川敷は花粉を出す雑草が多いのです。
まとめ
ニューノーマルの生活で、花粉と私たちの出会い方が変わります。自分を守るため、家族や周囲の人を安心させるため、ぜひこのガイドを参考に、新しい花粉対策を考えてみてください。