季節のくらし

‟おうちベジ活“を楽しもう! 野菜ソムリエmakoさん直伝 無駄なく食べつくす野菜生活のすすめ

新鮮な野菜選びのコツ

積極的に野菜を取る生活「ベジ活」。コロナ禍では自宅で食事をする機会も増えているので、「おうちベジ活」を取り入れて、手軽に野菜が楽しめるといいですよね。ただ、野菜を買ってもすぐに使えず、ダメにしてしまうこともあるのでは? そこで今回、栄養士の資格を持ち、野菜ソムリエでもあるmakoさんに、野菜の選び方や保存方法、おすすめ料理などを教えていただきました!
アイデア料理研究家
野菜ソムリエ
makoさん
プロフィール

プロフィール

アイデア料理研究家・野菜ソムリエ
makoさん
3時間で30品つくりおきを完成させる“超速ワザが注目され、「沸騰ワード10」や「ヒルナンデス! 」(日本テレビ系)等に出演。学生時代はレストラン、お弁当屋、居酒屋のキッチンで働き、社会人になってからは栄養士、フードコーディネーター、料理専門の家政婦など食に関わるさまざまな仕事を経験。料理のアイデアを考えるのが得意で、自身の経験と組み合わせ、誰でもおいしく作れるレシピを提案している。食べることが大好きで、日本各地や世界各国で食べ歩きも欠かさない。YouTubeにて「ライブ料理教室~食材3つで平日1週間つくりおき~」などを公開中。
https://www.youtube.com/c/makofoods
Instagram@makofoods
閉じる

無駄を減らす野菜の選び方

「おうちベジ活」の無駄をなくすには、まず野菜選びから。新鮮なものを選べば、おいしくて長持ちもします。まずは見た目で鮮度を見極めましょう。共通しているのは、色鮮やかでツヤやハリがあること。また、ヘタがある野菜はヘタがピンと尖っているとポイントアップ。

・葉物系

切り口が茶色くなっておらず、芯が白い状態のものを選びましょう。レタスは切り口が小さめで10円玉大くらいが新鮮。持った時にふわりと軽い感じがして、葉先の緑が鮮やかなものがおいしいサインです。

・トマト

実にハリがあって、ずっしり重いものを選びましょう。ヘタが濃い緑色でピンとしていると◎。傷があるといたみやすいので、傷がないことを確認しておきましょう。

・きゅうり

表面の色が濃いものがおすすめ。太さが均一で、先端が硬いもの。いぼがある種類なら、いぼがとがっていると新鮮です。

買いものは、旬のものを使う分だけ

野菜には旬があります。旬のものを選べば、値段が安く栄養価が高いのでおすすめ。

きのこ系や葉物など水分が出やすいものは傷みやすいのがネック。「お得だから」と大量に買うと捨てる羽目になり、結果的に高くつくことも……。食品ロスを防ぐためにも、使い切れる分だけを買いましょう。

スーパーと八百屋を使い分けて

スーパーと八百屋では、選び方が異なります。スーパーは値段が安定しているものが多く、定番の野菜はだいたい揃っています。「この野菜を必ず買う」と決まっているときにはスーパーに行けば間違いないでしょう。

八百屋の場合、その時期のおすすめ商品が並ぶので、旬の野菜や珍しい野菜に出会えることも。また、おすすめを聞きながら選べたり、お店ならではのこだわりがあるのもメリットです。

それぞれの特徴を踏まえながら使い分けてみましょう。

常備しておきたい野菜は?

すぐに使う予定がなくても、常備しておきたい野菜もあります。切れたら買い足しておくようにすると、いざというときに便利です。

定番は、にんじん、じゃがいも、玉ねぎ。使い勝手がよく、さまざまな料理に使えるので、安い時に買っておくのもおすすめ。また、キャベツや大根なども比較的日持ちしやすいので捨てる羽目にはなりにくく、常備する野菜に向いています。

鮮度を保つ冷蔵・冷凍保存のコツ

鮮度がよい野菜を買っても、間違った保存方法ですぐにダメにしてしまっては台無しです。すぐに使わない場合には、鮮度が長持ちする方法で保存しましょう。

常温と冷蔵(野菜室)の使い分け

野菜を買ってきたら、常温と冷蔵(野菜室)に分けましょう。基本的には、売り場の温度に揃えればOK。スーパーで常温の売り場にあるなら自宅でも常温保存。冷蔵コーナーにあるなら野菜室にしまいます。

代表的な常温保存の野菜は根菜類。ただし、春から初夏に出回る新じゃがいもや新玉ねぎは冷蔵庫で保存しましょう。また、真夏の暑い時期には部屋の中が高温になりやすいので、冷蔵庫のほうが安心です。

葉物など、水分の多いものも冷蔵庫で保存します。

冷蔵保存はキッチンペーパーやポリ袋を活用

冷蔵庫に入れる場合は、そのまま入れるより、ひと手間かけるとより長持ちします。新聞紙やキッチンペーパーにくるんでからポリ袋に入れ、袋の口は空けておきます。

ペーパーでくるむと、トマトなど夏の野菜は冷たい空気から守ってあげられます。また、葉物野菜は温度や水分を保てます。長ネギなど、ペーパーでくるむには大きいものは、切って短くしてから保存しても構いません。 大葉のように傷みやすくデリケートなものは、キッチンペーパーに水を含ませてやさしく挟み、タッパーなどに入れておくとよいでしょう。

育った時の状態のまま、立てて保存

野菜は育ってきた環境と同じように保存するのが理想的です。ブロッコリーやレタス、にんじん、大根など、縦に育ってきたものは、冷蔵庫の中でも立てて保存しておきましょう。そのほうが長持ちします。

葉物野菜も同様です。葉を上にして、乾燥に気を付けながら立てて保存しましょう。

野菜は育った時の状態で保存

根菜類は葉の部分をカットして

にんじんや大根などの根菜類は、葉が付いたままの状態で売られていることがあります。そのままにしておくと葉が伸びて、葉に栄養が取られてしまいます。買ってきたらすぐ、葉の少し下からカットしておくとよいでしょう。

切り口はラップでぴったりとふさぐか、濡れたペーパーを

野菜を切った残りを保存する場合には、切り口が乾燥しないよう、ラップでふさぎます。レンコンは特に変色しやすいので、ぴったりと包むようにしましょう。

レタスやブロッコリーは、切り口に水で濡らしたペーパーを当てて保存すると、より長持ちします。ペーパーは2~3日で取り換えるようにしましょう。

「新鮮番」で野菜室の野菜をもっと長持ち

野菜の鮮度を長持ちさせるには、野菜室に置くだけの「新鮮番」がおすすめ。炭酸ガスの チカラで、野菜の老化原因である「呼吸」をゆるやかにして、野菜を新鮮に保ちます。野菜室にポンと置くだけで、袋に入った野菜にも効果を発揮し、約3カ月間効果が持続します

野菜室に置くだけで鮮度長持ち

冷凍して保存する際には、水気をとって使いやすい大きさで

冷凍した状態で野菜を切るのは大変なので、冷凍保存する前に、使いやすい状態にカットしましょう。また、水分が付いているとその部分だけ温度が変わったり、衛生的にもよくないので、水気をよくふき取るのがポイント。

ファスナー付きの袋などに入れたら、空気を抜いて平たくして、金属のトレイなどに載せてすばやく冷凍します。凍った後は、袋を立てて保存してもOKです。

葉物は生でも、ゆでても冷凍できます。ゆでたほうがかさが減って使いやすくなります。また、先にゆでておくと色をきれいに保てます。

じゃがいもなどのイモ類、タケノコなどは、冷凍すると食感が変わります。食感を求めるなら冷凍には不向き。イモ類を冷凍するなら、食感に関係のないマッシュ状にするのもおすすめです。

makoさんおすすめの野菜レシピ!

「おうちベジ活」をするなら、やっぱり気になるのはレシピ! 簡単に野菜が取れる料理や、家族でおいしく食べられるメニューをレパートリーのひとつにして、楽しく「おうちベジ活」しましょう。makoさんに、おすすめの食べ方やレシピを教えていただきました。

包まないロールキャベツ

包まないロールキャベツ

子どもも喜ぶメインディッシュとして、キャベツを大きなままで食べられる、包まないロールキャベツがおすすめ。

まず、合挽きミンチ250g、みじん切りの玉ねぎ(小さめ)1個、卵1個、パン粉大さじ4、塩こしょう少々を混ぜ合わせ肉だねを作ります。

キャベツを半分に切って中心をくりぬき、その中に肉だねを入れます。

肉だねを下にして、トマト缶1缶と調味料(コンソメ大さじ1、ケチャップ大さじ2、中濃ソース大さじ1、砂糖大さじ1)と水200mlを入れ、お鍋や炊飯器で煮ます。(※炊飯器によっては調理できない場合があります)

これだけで、簡単においしいロールキャベツの味に!

盛り付けはキャベツをうつぶせにしてお皿に載せれば、ケーキのようにカットしておしゃれに食べられます。

ひき肉を豚肉や鶏肉にかえたり、スープを鶏がらスープやごま油で中華風に、めんつゆで和風など、アレンジ次第でさまざまに楽しめますよ。

和え物のバリエーションを

副菜や常備菜として、野菜のレシピを知っておくと便利ですよね。makoさんのおすすめは和え物です。下記のようなものを組み合わせるとバリエーション豊かになります。

野菜を食べやすく切って火を通し、これらの調味料を組み合わせて混ぜるだけ。洋風や和風にアレンジすれば自由自在です。

  • しょうゆ
  • 鰹節
  • 青のり
  • ごま
  • オリーブオイル
  • ごま油
  • ワサビ
  • 柚子胡椒
  • からし

野菜を食べやすく切って火を通し、これらの調味料を組み合わせて混ぜるだけ。洋風や和風にアレンジすれば自由自在です。

白菜のナムル風

例えば、「白菜のナムル風」はいかがでしょうか。白菜1/8個(約300g)を切って茹で(レンジで火を通してもOK)、よく絞ってからごま油大さじ1、すりごま大さじ1、塩小さじ1/4、鶏がらスープの素小さじ1/4を混ぜて和えるだけ。

塩分を合わせたほうが野菜は長持ちするので、まとめて作っておいても献立作りに便利です。

サラダのワンパターンから脱出

毎日同じようになってしまう野菜サラダは、ちょっとした工夫でバリエーションを増やせます。

・切り方を変える

いつも同じ野菜を使っているサラダでも、千切りにしたり、みじん切りにするだけで食感が変わり、いつもと違う気分に。にんじんをピーラーで切るのもいいですね。

粗いみじん切りにしてドレッシングと混ぜる、チョップドサラダもおしゃれです。

チョップドサラダ

例えば、レタス2~4枚、トマト1/2個、サラダチキン1袋、くるみ大さじ2、アボカド1/2をそれぞれ5mm~1cmに切り、コーン缶大さじ2で彩りよく、ドレッシング大さじ1~大さじ2と混ぜてみてはいかがでしょう。 彩りよくお皿に盛りつけると食卓が華やかに。食べるときは混ぜていただきます。

彩りよくお皿に盛りつけ

・温野菜にする

生野菜だけでなく、野菜に火を通して「温野菜のサラダ」にするのも◎。生の野菜と混ぜても食感や味が変わります。

・おろし玉ねぎ、おろしにんじんを加える

玉ねぎやにんじんをおろしてドレッシングに加えると、いつものサラダがワンランクアップ。新玉ねぎはドレッシングに合うのでおすすめです。

・市販のドレッシングを変えるだけなら手間いらず

ドレッシングも市販でたくさんの種類があります。和洋中で3種類ほど用意しておくと、毎日飽きずに食べられそう。

残りがちな野菜は漬物や和え物、スープなどに

残ってしまった野菜は、漬物にして長持ちさせましょう。ピクルスや浅漬け、味噌漬け、ぬか漬けなど簡単にできます。最近は、袋に入れるだけでぬか漬けができるキットも売っているので、活用してみましょう。葉物は火を通して和え物にしてもいいですね。

残り野菜のスープも簡単で美味しい使い方。スープは下記のように、ある程度の「型」を覚えておくと難しくありません。

  • トマト味
  • 味噌
  • すまし系
  • 中華

スープの味付けを覚えたら、お肉やお魚などのたんぱく質と野菜を組み合わせると、栄養価も高くなります。スープとパンやご飯だけでも十分な食事に!また、パスタやうどんをスープにプラスすると立派なメイン料理になりますよ。

関連する記事

おすすめアイテム記事と関連したエステーのおすすめ製品です。