季節のくらし

虫くいやカビ対策など 知っておきたい衣替えのキホン

1.衣替えを始める前に

収納する衣類は汚れを落としてから、が鉄則!

衣類の汚れは衣類の害虫やカビの発生源になります。
そこで、衣替えで衣類を収納する時は、「必ず汚れを落としてから収納すること」が大切です。汚れや皮脂は時間の経過とともにしみや黄ばみの原因となり、落とすことが難しくなるばかりか、衣類の害虫にとっては一種の栄養分なので、格好のえさ代わりとなります。こうした汚れた衣類は天然素材だけでなく、化学繊維でも虫やカビの被害にあってしまいます。
衣類についている取扱い絵表示をチェックして、クリーニング店や自宅の洗濯で汚れを落としましょう。お気に入りの衣類をまた来年楽しむために、汚れのチェックは必ず行って、収納したいものです。

収納場所の掃除も忘れずに

せっかく衣類をきれいにしてから収納しても、収納場所が汚れていると意味がありません。綿ぼこりの中には虫の卵が産みつけられていることがあり、衣類の害虫の発生源になることがあるのです。だからこそ、綿ぼこりなどをきちんと掃除して清潔にしてから、大切な衣類を収納しましょう。

衣替えはお天気のいい日に!

衣替えは、晴れて空気が乾燥した日に行いましょう。雨の日や湿気が多い日に衣替えをすると、衣類の大敵である湿気も一緒にしまい込むことになり、カビの原因になることも。

衣類はよく乾燥させる!

完全に乾いていない状態で衣類を収納するとカビの原因となってしまうので、絶対にやめましょう。見落としがちなのが、クリーニング店から戻った衣類。スチームアイロンなどの湿気を含んでいることがあります。ビニール袋をはずし、陰干しなどをしてよく乾燥させることが大切です。

洗濯やクリーニングができない衣類には“アイロン”を!

衣類の害虫の卵は、アイロンの熱で殺すことができます。洗濯やクリーニングに出せない衣類は、しみとりやお手入れ後にアイロンを使用して効果的に衣類害虫対策をしましょう。
※ただし、パラジクロルベンゼンやナフタリン、樟脳などの有臭系の防虫剤を使用した場合は、十分に風通しをして再結晶がないことを確認してから行ってください。

2.上手な防虫剤の使い方

防虫剤は衣類の上に置く

防虫剤の成分は空気より重いので、上から下に広がります。タイプによって置き方を変えて効果をアップしましょう。
「引き出し用」は衣類の上に置くのがベスト。
「吊り下げるタイプ」は、1つのときはパイプの真ん中に、複数のときは等間隔にかけると効果的です。

衣類を詰め込みすぎない

防虫効果を最大限にするなら、衣類の詰め込み過ぎはNG。ぎゅうぎゅう詰めの中では、防虫成分は行き渡りにくく、効果も半減してしまいます。
衣類の収納は、収納ケースの8分目くらいまでにしましよう。
密閉性の高い場所ならば、より効果的です。

収納派?オープン派?

一般的に防虫剤は、タンスや衣装ケースなど密閉性の高い容器内に衣類を入れて、その空間内を防虫します。
最近はウォークインクローゼットなどの密閉性の低い大型スペースやパイプハンガーを使用してオープン空間で衣類を保管している人も増えています。大型空間やオープン空間で衣類を害虫から守るには、揮発性※ではない防虫成分を使用しているカバータイプやシートタイプの防虫剤がおすすめ。
効力が持続して、エサを探して近づく害虫から衣類を守ります。

※防虫成分が空気中に蒸散するタイプ。空気より重いので上から下に防虫成分が広がり、オープン空間には適さない。

有効期間を上手に使い分け!

防虫剤には、効果が6ヶ月続くのものと1年間続くのものがあります。収納状況や衣替えのタイミングに合わせて賢く使い分けましょう。
6ヶ月用は、春・秋と半年ごとに定期的に衣替えをする衣類におすすめ。
ウォークインクローゼットなど大型収納スペースを備えた住宅で、春と秋の定期的な衣替えの必要がない場合は、有効期間が長い1年間用がおすすめで

適正量を使用して効果的に防虫!

防虫剤は収納スペースなどに合わせて適量を正しく使うことが大切です。量が足りないと、十分な効果を得られず、虫食いの被害にあう場合があります。
製品パッケージに記載されている「使用量」を必ず守って、効果的に防虫しましょう。

衣類の入れ替えをする場合は部屋の換気を

衣替えの際や衣類を出し入れする時には、窓を開けるなど部屋の換気を行うようにします。

3.衣替えの上級テク

衣類の大敵!“湿気”対策もしっかりと

衣替えの時に、久しぶりに取り出した衣類にカビが生えていたり、シミになってショック!なんて経験はありませんか。そんなことにならないために、湿気対策をしっかりとしておきましょう。

クローゼットの湿気対策
まず衣類などを収納する前に、クローゼットを充分に乾燥させておくことが大切です。これを怠ると、せっかく乾燥させた衣類などを、湿気の中に収納することになってしまいます。また、収納物の詰め込みすぎはNGです。収納物の間を風が通るように、適度に間隔をあけて収納するようにします。
衣替えはよく晴れた日に行い、普段のくらしでも、週に何度かはクローゼットの扉を開けて、換気をしましょう。
忙しい毎日、「ついつい忘れてしまう」そんな方には除湿剤の使用がおすすめ。クローゼットの中でも、特に湿気だまりができやすい角場などの閉鎖的な部分に置くと効果的です。

衣装ケースの湿気対策
クローゼットと同様に、衣装ケースも充分に乾燥させてから使用し、収納後は定期的に換気をしましょう。密閉性の高い衣装ケースには、除湿剤の使用がより効果的です。

湿気に弱い/強い素材は?

■湿気に弱い素材
動植物繊維、例えば綿、ウール、シルク、カシミヤなどは湿気を取り込みやすいため、注意が必要です。充分に乾燥させてから収納しましょう。湿気を残したまま長期間保管すると、黄変等の原因になります。

■湿気に強い素材
一般的な化学繊維は乾燥しやすい性質を持ちます。しかし、収納時の湿気は厳禁。湿気に強い素材でも、収納時にはしっかり乾燥しましょう。

■皮革製品の注意
皮革製品の収納には注意が必要です。皮革製品の場合、湿気の持ちすぎはカビの原因に、乾燥しすぎはひび割れを引き起こします。適度な調湿した空間での保管が重要になります。

目的・使用場所に合わせて選びたい 除湿剤の種類

■塩化カルシウム
除湿剤の中で最も一般的なのが、塩化カルシウムタイプです。開閉の少ない場所や密閉された空間で効果を発揮します。
押入れなどの広い空間にはタンクタイプ、クローゼットやタンス、衣装ケース、シューズボックスの収納にはシートタイプがおすすめです。

■シリカゲルB型
シリカゲルB型は、吸湿・放湿の両方を行い、空間の湿度を適度に調節してくれる性質をもっています。しかし、自身の重量以上の水分を吸湿することはできません。そこで、小さい収納場所での使用、例えばバッグやくつなどアイテムごとの収納におすすめです。

除湿剤の効果的な使い方

湿気は水分です。空気より重い水分は下から溜まります。
タンクタイプの除湿剤を置く場合は、一番下か空気が滞留する四隅に置くのが有効です。
クローゼットの場合は、もともと衣類(特に綿やウールなどの天然素材)がある程度の水分を含んでいるため、湿気がたまりやすくなります。そこで、クローゼットで除湿剤を使う場合は、置き型の除湿剤と、クローゼットのパイプに吊り下げるタイプの併用がとても効果的です。
吊り下げタイプの除湿剤は、衣類と衣類の間に吊り下げましょう。
また、引き出しや衣装ケースなどでシートタイプの除湿剤を使用する場合は、吸湿面を上にして衣類の上に置きましょう。衣類で吸湿面をふさぐと効果ダウンです。

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