「防虫剤」というと、おばあちゃんの家のタンスのニオイを思い出す人もいらっしゃいますが、「ムシューダ」のように衣類にニオイがつかないタイプの防虫剤もあります。エステー 収納・ホームケア研究チームの山﨑遼研究員が、防虫剤の種類や特長などについて解説します。
防虫剤は独特なニオイがするものしかない?
「防虫剤=独特のニオイがある」というイメージを持っている方もいらっしゃいますが、防虫剤には大きく分けて薬剤のニオイがある「有臭タイプ」と薬剤のニオイがない「無臭タイプ」があります。有臭タイプの薬剤には、「パラジクロルベンゼン」や「ナフタリン」「しょうのう」などがあり、無臭タイプには「ピレスロイド系」の薬剤が使われています。エステーの製品でいうと、「ネオパラエース」が有臭タイプの防虫剤で、多くの方にご愛用いただいている「ムシューダ」は、無臭タイプの防虫剤となっています。


衣類についた防虫剤のニオイをとるには?
「ネオパラエース」などの有臭タイプの防虫剤のニオイが衣類について気になるときは、風通しのよい所に吊るしておけば自然に取り除くことができます。すぐにニオイをとりたいときは、扇風機などでよく風をあてるようにしてください。急いでドライヤーを使ってニオイを取り除こうとすると、熱でシミになることがあるので使わないようにしてください。
無臭でも効くの? 防虫剤が効果を発揮するメカニズムとは
防虫剤は、薬剤が揮発して空間に行き渡ることで、衣類害虫の卵のふ化を抑制したり、幼虫の食欲を減退させたり、成虫の忌避をすることで衣類を虫食いから守ります。無臭タイプだとニオイがないため、効果を感じにくいかもしれませんが、有臭タイプでも無臭タイプでも、正しく使用すれば防虫効果は変わりません。
防虫剤のニオイが気になる方には、無臭タイプの防虫剤がおすすめです。衣類にニオイがつかないため、衣替えなどで取り出した後でもすぐに着用することができます。また、有臭タイプの防虫剤同士を一緒に使用すると薬剤が溶けてシミになる場合があるため注意が必要ですが、無臭タイプの防虫剤はどの薬剤とも併用できるのも特長です。

防虫しながら香りも楽しめる“香りつきの防虫剤”も
防虫剤には、薬剤の独特なニオイではなく、自分の好みの香りを楽しめる“香りつきの防虫剤”もあります。
例えばエステーの製品では、防虫成分の薬剤に独特なニオイのない無臭タイプの「ムシューダ」ブランドの中でも、「ムシューダ NOTE」シリーズは、厳選したフレグランスオイルをモダンにブレンドし創りあげた清潔感のある香りが収納空間内に広がり、ふわっとやさしく香ります。

防虫剤の効果的な使い方
せっかく防虫剤を使っていても、間違えた使い方をすると十分な効果を発揮できません。ポイントは、用途や量を正しく使用すること。「ムシューダ」には引き出し・衣装ケース用やクローゼット用、ウォークインクローゼット用、洋服ダンス用などがあります。収納空間の広さに合わせて薬剤を処方しているので、パッケージの裏面をチェックして正しく使用してください。
また、防虫成分は空気より重たいので防虫剤を使う時は衣類の上に置くのが基本。クローゼットや洋服ダンスなら間隔をあけて吊り下げ、防虫成分が空間内に均一に広がるように意識してセットすると効果的です。衣類を詰め込みすぎると防虫成分が行き渡らないので、余裕をもって収納するよう心がけてください。

※本記事は、2018年10月に公開した内容の一部をリニューアルしています。