おうち時間が増えるなかで、ペットの人気が高まっています。家の中で手軽に飼えるイメージのある猫ですが、トイレのニオイは人にも猫にもストレスの原因に。エステーの調査では、2人に1人が飼い始めた頃にニオイが気になると回答しました。これから飼う人も、すでに飼っている人も、押さえておきたいニオイケアと正しいトイレトレーニングの方法を、獣医師の佐藤貴紀先生に聞きました。
どうする? 猫のトイレのニオイケア
健康な猫は1日におしっこを2〜3回、うんちを1〜2回します。トイレの猫砂は汚れたらできるだけ早く取り除くことが、ニオイ対策の基本です。猫がトイレにいったら、その都度交換するのが理想。仕事などで日中家にいられないときは、帰宅時にすぐ換えてあげましょう。
猫砂やシートは消臭効果があるものを選ぶとよいでしょう。消臭・芳香剤などを使う場合、猫は香りが強いアロマや柑橘系の香りは苦手なので、無臭タイプやペット専用の消臭剤を活用しましょう。
また、猫が排せつを失敗しないよう、トイレトレーニングを上手に行うことが重要です。
基本的なトイレトレーニングの方法とは?
トイレトレーニングのポイントは、トイレのサインに気付いてあげることです。猫は排せつする前に、落ち着きがなくなったり、床のニオイをかいだりと、サインを発しています。また、食後に排せつを行う傾向があります。気配を感じとったら、いち早くトイレに連れていってあげるとベター。猫はきれい好きなので、犬より早くトイレを覚えてくれます。
最初は1週間くらいかかると思って、根気強く取り組むことが大切。失敗してしまったら、おしっこをトイレシートで拭き取って、トイレに置いてニオイつけをしてあげれば、猫はそこがトイレだと認識します。失敗した場所のニオイは、しっかりと消臭しましょう。
トイレに失敗したとき叱ってしまう飼い主さんがいますが、これはNG。猫はトイレの間違いに怒られているとは理解できず、排せつそのものがいけないことだと勘違いしてしまいます。
トイレは体長の1.5倍以上、置き場は人目につかない静かな場所に
トイレの選び方や置く場所も重要です。稀ですが、トイレが猫に合わず、おしっこやうんちが上手にできないケースがあります。
トイレは猫の体長の1.5倍以上の大きさがあるものを選んでください。入り口が高いと入りづらい場合があるので、そのときはステップをつくるなど工夫してください。また、猫はおしっこやうんちを砂で隠す習性があるので、ある程度深さのあるトイレがおすすめです。
複数の猫を飼っている場合は、一頭につき一つずつトイレを用意するのが理想です。猫は本来、群れをつくらず単独で生活する動物なので、自分以外の猫のニオイに敏感なのです。 トイレを置く場所は、あまり人目につかず、騒がしくないところがよいでしょう。人が過ごすリビングでも構いませんが、部屋の中でも奥のほうに置いてあげてください。
まとめ
トイレは飼い主の快適な空間だけでなく、猫の健康を左右します。前述のとおり、猫はきれい好きな動物なので、トイレが汚れていたり、ニオイが強いと、排せつが上手にできず膀胱炎や便秘の原因にもなります。
ぜひ清潔でニオイのないトイレ環境を維持してください。もし、いつまで経ってもトイレを失敗してしまうようなら病気の可能性も。心配なときは、動物病院で診てもらいましょう。
消臭技術を結集して開発した「エステーペット 実感消臭トイレ」
エステーが猫のトイレのニオイを徹底的に研究し、長年培った消臭技術を結集させた「エステーペット」は、猫のトイレのニオイ問題を解決するために開発されました。 システムトイレ本体、消臭チップ、消臭シートをラインナップ。消臭効果の高い北海道産モミの木(トドマツ)の粉体を配合し、「消臭力」の消臭技術も活用されています。愛猫との快適なくらしの実現を目指します。
佐藤貴紀先生プロフィール
VETICAL 動物病院(オンライン相談)代表取締役
小学校の時に、原因不明で愛犬を亡くしてから「動物の命を救いたい」と獣医師を目指す。専門は「循環器」。
「一生のかかりつけ医師」を推奨するとともに、人間同様、動物の医療も、専門分野別治療、予防医療に力を入れている。
過去には、テレビ朝日「なにわ男子 まだアプデしてないの?」はじめ数々のメディアに出演・寄稿。「動物たちのお医者さん」(小学館ジュニア文庫)、「犬の急病マニュアル」(鉄人社)などの書籍出版。