季節のくらし

そうめんを極める!基本の茹で方、手作りめんつゆ、栄養補給アレンジレシピ【管理栄養士が解説】

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失敗はもうしない!適量とコシを出す基本の茹で方

「麺がくっつく」「コシがない」「水っぽくてめんつゆが薄まる」……そんなそうめんの失敗経験、ありませんか? また、手軽で美味しいそうめんも、栄養バランスが気になるところです。今回は、おうちごはん研究家で管理栄養士の金丸利恵さんに、基本の茹で方から、夏バテ防止にも役立つ栄養アップアレンジレシピ、さらに余ったそうめんの活用法まで、そうめんをもっと美味しく楽しむためのヒントを教えて頂きました。冷たいそうめんだけでなく、体が冷える日にも嬉しい温かいそうめんレシピもご紹介します。
おうちごはん研究家
金丸利恵さん
プロフィール

プロフィール

おうちごはん研究家
金丸利恵さん
管理栄養士/分子栄養学指導認定カウンセラー/スパイスコーディネーターマスター/食生活アドバイザー2級。
「今、口にしたものがあなたの未来を作ります」
毎日の食は心身の土台を整え育む重要なファクターです。栄養的視点をもとに、スーパーで揃う身近な食材で作る、続けやすい美味しいレシピで幸せな未来をつくる「おうちごはん」をサポートします。
 
書籍に『4品×4人分作れる楽うま簡単おうちごはん: 楽うま簡単 3品の夕ご飯+1品の作り置き』、レシピ監修に『国内最大級の食事管理アプリ あすけん公式 結局、これしか作らない! 短いレシピ』など。
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そうめんの一人前は何束?

まずはそうめんの適切な量から知っておきましょう。そうめん一束は約50gが一般的で、茹でると2.5〜3倍ほどに膨らみます。

・一般的な女性の適量: 2束(乾麺約100g)

茹で上がりは約250g〜300gで、うどんやそばの一玉と同じくらいの量になります。

・男性や育ち盛りのお子さん: 3束(乾麺約150g)

茹で上がり約400g〜450gを目安に、必要に応じて調整してください。

そうめんのコシと美味しさを引き出す基本の茹で方

そうめんがベタつく、コシがない、水っぽくなる…。そんなお悩みは、基本の茹で方をマスターして解決しましょう!

1.たっぷりのお湯で茹でる

そうめんを茹でる時にはたっぷりのお湯で麺を泳がせるように茹でるのがポイントです。小さなお鍋や少ないお湯で茹でると、麺同士がくっついてしまいます。茹でている最中も箸でかき混ぜながら麺同士がくっつかないようにしましょう。さし水は不要です。

2.流水をためながらもみ洗いする

そうめんを茹でたら、すぐにざるにあげましょう。その後、大きなボウルなどに流水をためながら、麺のぬめりがなくなるまでもみ洗いしてください。水を流しっぱなしにしてザルの中で洗うだけでは、なかなかぬめりが取れにくいです。

3.氷水でしっかり冷やす

麺のぬめりが取れてシャキッとしたら、いよいよ冷やす工程です。まずは流水で麺をしっかり冷まし、余熱を取ってから氷水に浸しましょう。温かいそうめんをいきなり氷水に入れても、しっかり冷えないため、このひと手間が大切です。

4.しっかり水気をきる

冷やし終わったら、再びざるにあげて水気を切ります。この時、麺の上から手で押すように水を切ります。麺と麺の間の水分がしっかり落ち、より水切れが良くなります。

さらに美味しく!簡単アレンジ・絶品めんつゆ・活用アイデア

そうめんだけでも美味しいですが、もうひと工夫ほしいこともありますよね。栄養バランスを考えた一緒に食べたいトッピングや、おすすめの薬味、手軽に作れる手作りめんつゆ、さらにはお弁当として持ち運ぶ方法まで、そうめんの魅力をさらに引き出す活用アイデアをご紹介します。

ちょい足しアレンジで栄養バランスをアップ!

そうめんは手軽で美味しい反面、糖質の割合が多く、タンパク質やビタミンが不足しがちになります。暑い夏に栄養が偏ると、夏バテの原因にもなりかねません。次のようなアレンジで、栄養バランスを調整してみてください。

タンパク質をプラス!

・茹でた豚肉や鶏ささみ、錦糸卵を麺に乗せる

・納豆をめんつゆに混ぜる

・水で溶いた味噌をめんつゆ代わりにしてサバ缶をトッピング

ビタミン・ミネラルをプラス!

・きゅうりやオクラ、刻んだトマトを麺やめんつゆに入れる

・ごまやごま油、ラー油で風味と栄養をアップ

そうめんを「ご飯」と同じ炭水化物と考えて、いつもどおりのおかずを添えるのも良い方法です。

手作りめんつゆの簡単レシピ

めんつゆの簡単な作り方をご紹介します。金丸さんが20年ほど使い続けているレシピで、冷蔵庫に常備しているそう。煮物や、お吸い物などいろいろなものにも使えます。

【材料】

しょうゆ・・・200ml

みりん・・・ 200ml

だし昆布・・・10×10cm

花かつお・・・20g

【作り方】

①小鍋に材料を入れて、中火にかける。

②ひと煮立ちしたら、火を止める。しばらく置く。

③網で漉し、だし昆布と花かつおを絞る。

④できあがっためんつゆを蓋がしまる清潔な容器に入れる。

※蓋がしっかりしまる容器に入れ、冷蔵庫で2~3週間保存可能(蓋がゆるいとしょうゆが酸化し風味が悪くなります。)

【使用方法】

・そうめん、めん類のつけ汁→ めんつゆ1:冷水2

・天つゆ → めんつゆ1:熱湯2

・野菜のおひたし、冷奴 → そのまま大さじ1くらい

お吸い物、煮物、炊き込みご飯の味付けにも使えます。

そうめんを弁当に!冷たいまま楽しむアイデア

そうめんはお弁当としても大活躍です。

麺を一口大の量にフォークで丸めて弁当箱に詰めるのがおすすめです。おかずやトッピングする具材は別の容器に入れ、食べる直前にそうめんに乗せると、見た目もきれいで美味しくいただけます。

めんつゆは、ペットボトルなどに入れて凍らせておくと保冷剤代わりになり、お昼にはちょうど溶けているので便利です。または冷たく冷やしためんつゆを保冷ボトルに入れて持ち運び、食べる直前にそうめんにかけてお召し上がりください。

海水浴など、屋外で大勢で食事をする際にも、冷たいそうめんが手軽に食べられるので大変喜ばれますよ。

余ったそうめんを美味しく活用!

茹でたそうめんが少しだけ余ってしまった時でも、美味しく活用する方法はたくさんあります。

一番手軽なのは、翌朝のお味噌汁に入れること。手軽にボリュームアップできます。

他にも、こんなアレンジはいかがでしょうか?

そうめんオムレツ: 溶き卵と混ぜて焼けば、手軽なメインディッシュに。

そうめんサラダ: ツナや塩もみしたきゅうり、トマトなどとドレッシングで和えれば、彩り豊かな一品になります。

そうめんドーナツ: つぶして丸めて油で揚げ、砂糖やきな粉をまぶせば、お子さんにも喜ばれるおやつに大変身しますよ。

栄養満点!そうめんのおすすめレシピ

この夏に試してほしい、そうめんの絶品レシピを2つご紹介します。どちらも栄養バランスが良く、夏バテ防止にもぴったり。ひとつは温かいメニューなので、冷房で体が冷えた日でも安心して楽しめますよ。

■具だくさんでバランスアップ ごま風味の豆乳ぶっかけそうめん

【材料 1人分】

そうめん・・・2束

鶏ささみ・・・1枚

a)

塩・・・少々

料理酒・・・小さじ1

なす・・・1本

冷凍オクラ・・・30g

長ネギ・・・3cm分

ミニトマト・・・2個

b)

めんつゆ(3倍濃縮)・・・50㏄

豆乳・・・100㏄

ゴマ油・・・小さじ1

すり白ごま・・・大さじ1

【作り方】

①鶏ささみは耐熱容器に入れ、a)を揉みこむ。ラップをかけ600Wの電子レンジで1分加熱する。ひっくり返し20秒~30秒加熱し、あとは余熱で火を通す。荒熱が冷めたら割く。

②なすはラップに包み、同じくレンジで3分加熱する。荒熱を冷まし、ヘタを切り落とし、

食べやすく割く。

③冷凍オクラは解凍する。長ネギは小口切り、ミニトマトは4等分に切る。

④b)を混ぜ合わせる。

⑤茹でて、水気を切ったそうめんを器に盛り、具材をのせる。b)をかけ、混ぜ合わせる。

■栄養満点の一品に そうめんチャンプルー

【材料 1人分】

ゆでたそうめん・・・150g(乾麺1束程度)

サラダ油・・・小さじ1/2

豚バラスライス・・・50g

玉ねぎ・・・1/8個

にんじん・・・1㎝

ゴーヤ・・・3cm

卵・・・1個

ごま油・・・小さじ1

a)

顆粒鶏ガラスープの素・・・小さじ1/2

しょうゆ・・・小さじ2

みりん・・・小さじ2

かつお節・・・少々

【作り方】

①茹でて、水気を切ったそうめんにサラダ油をまぶし、混ぜ合わせる。

②豚バラスライスは5cmの幅に切る。にんじんは短冊切り、玉ねぎは薄切り、ゴーヤは種をとり、薄切りにする。

③a)の材料を、混ぜ合わせる。

④フライパンにごま油を入れて中火で熱する。溶いた卵を入れて、炒り卵を作り、取り出す。

⑤フライパン中火にかけ豚バラを入れる。脂が出てきたら玉ねぎ、にんじん、ゴーヤを入れて炒める。

⑥①のそうめんを入れ、蓋をして、麺が温まるまで蒸し焼きにする。

⑦a)を加え、全体を炒め合わせる。④を入れて混ぜたら器に盛り、上にかつお節をちらす。

そうめんの保存には乾燥キーパーを

一度封を開けてしまったそうめんが残ったら、ジッパー付きの袋や、蓋つきの密閉容器などに入れ、できるだけ空気が入らないように保存しましょう。その際に『ドライペット 乾燥キーパー』を一緒に入れると安心です。おとりかえサインにより、使い終わりがすぐにわかります。

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