特徴は粘りがあり腹持ちがいいこと! スポーツ前や子どものおやつに最適
私たちが普段食べている白米(うるち米)と比べ、もち米にはさまざまな特徴があります。お餅は腹持ちがいい印象がありますが、それはもち米の成分が違うからなのです。その理由を教えていただきました。
栄養価が高く満腹感が長持ち
うるち米ともち米を同じ量で比較すると、もち米のほうが、たんぱく質、炭水化物、糖質などが多く含まれています。
モチモチと粘り気があるのは、でんぷんの成分が違うから。アミロペクチンという粘りを出す成分がうるち米約80%に比べて、もち米はほぼ100%含まれているので、モチモチとした食感に繋がるのです。
また、うるち米よりも水分が少ない分、粘りがありしっかりとした咀嚼に繋がります。そのため、食べたときの満足度も高いといえるでしょう。
アミロペクチンは、粘りがあるため消化がゆっくり進む特徴があり腹持ちが良くなります。また、うるち米に比べて糖質を多く含んでいるため、少ない量でも効率良く糖質を摂ることができます。
子どものおやつや運動前の栄養補給にぴったり
少量で効率よくエネルギー源を補給できるので、たくさんの量を食べられないけれど活動量の多い子どもにもぴったり。
スポーツをする時にも糖質の補給が必要になるので最適です。マラソンなど、長い時間の運動にも適しています。
ただし、血糖値が急に上がる可能性もあるため、よく噛んでゆっくり食べるようにしましょう。
つやがあり新しいものを選んで、よく浸水させてから蒸す!
もち米は、見た目や鮮度、パッケージなどが選ぶポイントに。ただし、保管方法のほうがずっと大事。劣化を防ぐ方法で保管し、早めに使い切りましょう。食べるときには、蒸すのがポイント。ご家庭に合った調理法を見つけてください。
もち米の選び方と保管方法。蒸した後の保存にも気を付けて
もち米は白くてつやのあるものを選びましょう。粒がそろっていると、蒸しあがりが均一になり、よい食感に仕上がります。製造年月日(精米日)ができるだけ新しく密封包装か真空パックのものを選ぶようにするとよりよいでしょう。空気に触れると酸化が進み味が落ちるためです。
開封した後は、日の光が当たらない冷暗所で保存してください。特に、気温が高い夏場や、梅雨時など湿気が多い時期は、乾燥していて温度の低い冷蔵庫での保管をお勧めします。
一度にたくさん買うよりは、使いきれる量で買うのもポイントです。
常温で保存する場合は米唐番を
お米を常温保存する場合は、虫の発生を防ぐ対策をしましょう。お米と一緒に『米唐番』を入れておけば、天然唐辛子と酒精(発酵アルコール)、クミンアルデヒド(香辛料由来成分)入りの唐辛子ゼリーがしっかり虫よけしてくれます。
しっかり浸水してから電子レンジで蒸すのがおすすめ
うるち米とは異なり、もち米は炊くのではなく蒸します。一般的にはせいろで蒸しますが、電子レンジでの調理が簡単でおすすめ。事前にしっかり浸水させておけば短時間で簡単に蒸すことができます。
もち米を研いだ後に3時間以上しっかり浸水させたら、ラップをして電子レンジで6分加熱します(600Wの場合)。いったん電子レンジから取り出して、200mlの水を差して混ぜ、また6分電子レンジで熱します。最後に10分ほど蒸らして出来上がりです。
おこわなど、作るものによっても水の量や浸水時間が異なるので、詳しくは後ほど紹介するレシピを参考にしてください。
炊飯器の場合も、機種やメニューによって水の量や浸水時間が異なるため、取扱説明書やレシピに従ってください。
蒸した後は保温せずに移し替えて
蒸したもち米を冷めた状態のままにしたり、炊飯器に入れたまま保温したりするのは避けましょう。理想はおひつに入れることですが、なければ保存容器に入れて冷蔵庫や冷凍庫にしまいます。食べるのが3日後を過ぎるなら冷凍保存がお勧め。食べるときには、レンジやせいろで温めてください。
もし、もち米が中途半端に残ってしまったら、うるち米と一緒に炊いて使い切りましょう。炊き上がりがもっちりとして、エスニック料理など辛みがあるものによく合います。
電子レンジやフライパンで簡単に出来るもち米を使ったレシピ
ここで、もち米を使ったレシピをご紹介します。ぜひご自宅で作ってみてくださいね。
電子レンジで簡単 具がたっぷりのもちもちおこわ
鶏肉や野菜が入ったおこわなら、栄養素を補填できます。異なる食材を組み合わせることでよく咀嚼することにもつながり、健康的です。
フライパンで蒸す もち米シュウマイ
フライパンで蒸すこともできます。皮の代わりにもち米をまぶして作るシュウマイは、つぶつぶの食感がアクセント。家族の興味もそそります。
炊飯器で作るお手軽おはぎ
おはぎやお団子など砂糖と混ぜたものは、時間が経っても硬くなりにくいのが特徴です。砂糖がでんぷんの老化を防いでくれるため、やわらかさが長持ちします。
市販の粒あんや、こしあんを使えば、炊飯器で簡単におはぎを作れます。また、あんこ以外に、きなこやすり黒ゴマをまぶしたおはぎもお勧めです。