雨の日でも気分が上がるレインウェア。今年のトレンドとおすすめ商品は?
毎日の天気予報で「今日も雨……」と憂鬱な気持ちになっていませんか? お気に入りのレインウェアを手に入れれば、雨の日も楽しい気持ちで過ごせるに違いありません。今年のレインウェアのトレンドや選び方を、伊勢丹新宿店本館1階のセレクトショップ「イセタンシード/イセタンリーフ」の大江珠代さんに教えていただきました。
また、雨に濡れることが多く撥水加工もされているレインウェアはお手入れの仕方も迷ってしまいそう……。そんな方のために、後半ではレインウェアの洗濯や保管方法なども詳しく解説していきます!
街中でも浮かないおしゃれで機能的なレインウェアがおすすめ
イセタンリーフでレインウェアを探す人は、街中でも浮かないおしゃれで機能的なデザインを選ぶ人が多いのだそう。撥水加工が施され軽くてライトな着心地ながら、雨の日だけでなく、肌寒い日のコートとしても使えるデザインがおすすめ。また、軽くてコンパクトにたためるものを選べば、旅行用としてもぴったりです。
今シーズンは、新色として紹介しているカーキカラーを手に取る人が多いのだとか。コーディネートに取り入れやすい色味ながら、ブラックよりも重くならず、程よい抜け感やカジュアルさを兼ね備えています。
また、レインウェアは普段着の上に羽織る場合が多いため、少し大きめサイズを選ぶのがベター。例えば、Aラインのデザインなら、野暮ったくならず、すっきり着られます。
トレンチコート、ステンカラー、ポンチョ、どのデザインが好き?
最初に紹介するのはオンの日に最適なトレンチコートのタイプ。裏地がなく薄手の生地なので、雨の日以外もすっきりと着られます。ベルトを結べばメリハリのあるスタイルとなり、オフィスへの通勤時に活躍しそう。取り外しできるフードがついていると、雨が降りそうな日にも安心です。
オンの日はもちろん、オフの日にも着回したいなら、カジュアルでありながら崩しすぎないステンカラーのベーシックなデザインがおすすめ。肩回りやボディラインは細身のすっきりとしたシルエットで、大人っぽい着こなしに。こちらも、フードを取り外しできるので、気分によって変えてもいいですね。
最後は、音楽フェスやアウトドアシーンなどで大活躍しそうなポンチョタイプ。フィット感を調節できる袖口の面ファスナー、ムレを軽減する脇・腕下のファスナーがあったりと、機能性の高いものなら環境に応じて快適に過ごせます。はっきりとしたバイカラーのデザインを選べば個性も演出してくれそう。
好みのレインウェアを選べば、雨の日が待ち遠しくなりそうですね。
三越伊勢丹のメディア「MITSUKOSHI ISETAN MAGAGINE」でもシーンに合わせたレインコートをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ファッショナブルでしっかりレイン仕様!空模様を気にせずに梅雨シーズンのお出かけを楽しもう
レインウェアの洗い方、しまい方。撥水加工も自宅で!
レインウェアの洗濯は、未経験という方も多いのでは? 普段着と違って、水でジャブジャブと洗うのはちょっと抵抗があるかもしれません。そこで、「洗濯ブラザーズ」でおなじみの茂木貴史さんに、レインウェアの洗濯に加え、撥水加工の方法まで教えていただきました!
基本は洗濯機でOK! 気になるものは手洗いで
レインウェアも、もちろん汚れます。普段着よりも風通しがよくないので、湿気がこもりがちにもなります。汚れやにおいが気になったら、洗濯するタイミング。クリーニングに出さずとも、自宅で簡単に洗えればコストも浮き、ありがたいですよね。
レインウェアに限らず、自宅で洗えないものは、革製品やキュプラ、レーヨンなどの半合成繊維。どれも、自宅で水洗いをすると縮む可能性があるので避けましょう。
※その他、デリケートな生地は洗濯で傷める可能性があります。洗濯する前に洗濯表示や洗剤の表示を確認しましょう。心配な方はクリーニング店などへの相談をお勧めします。
1.準備:泥やホコリを落とし、付属品を外す
泥やホコリが付いていたら、先に落としておきます。また、フードなどの付属品は外して洗いましょう。
2.前処理:前処理スプレーをかけて、ブラシで叩く
中性洗剤と水を1:1で混ぜ、スプレーボトルに入れてつくった前処理スプレーを、特に汚れている箇所にかけます。色の濃いものは白い部分、色の薄いものは黒っぽくなっている部分が汚れです。袖口や襟元なども忘れずに。
その後、スプレーした場所をブラシで叩きます。このとき、決してこすらないようにしてください。こすると生地が傷んでしまいます。
3.10分置く
そのまま、約10分放置しておきます。
4.洗い:洗濯機または手で押し洗い
手洗いの場合には、洗濯桶に水を入れ、中性洗剤を入れてしっかり混ぜます。洗剤の量は、パッケージをよく見て正しい量を入れてください。
衣類を裏返してたたみ、洗濯桶にいれて押し洗いをします。このときも、こすらないように気を付けてください。押して、ときどき水の上に上げる、をできれば10分ほど繰り返します。
洗濯機の場合は、おしゃれ着洗いモードなどで、洗濯機の取扱説明書に従い、中性洗剤で洗います。レインウェアは裏返してたたみ、ネットに入れるようにしましょう。ネットが大きい場合には、余った部分をヘアゴムなどで縛り、ネットの中で衣類が動いてこすれないようにしてください。
5.脱水:洗濯機の遠心力で汚れと洗剤を飛ばす
衣類はネットに入れて洗濯機で脱水します。このときに、できるだけ重さを減らすため、手で押して水けを切っておきます。重いものを1着だけで脱水すると、洗濯機の中で片寄り、負担がかかってしまうからです。脱水は、1分程度の短い時間でOK。この脱水処理で、繊維の中に入り込んだ洗剤とともに、汚れを遠心力で飛ばします。
6.すすぐ:洗濯桶に水を入れ、手で押す
洗濯桶に水を入れたあと、ネットに入れたままの衣類を入れ、約3分ほど、何度も押してすすぎます。
7.2度目の脱水:1度目同様、洗濯機の遠心力で汚れと洗剤を飛ばす
同じように水けを切って、洗濯機の脱水にかけ、汚れと洗剤を飛ばします。こちらも1分程度の短い時間で大丈夫です。
撥水加工をしない場合には、ここで、ハンガーに形よくかけて陰干しします。
レインウェアは撥水加工も! 最後に熱を加えるのが大切
洗った後は自分で撥水加工もできます。撥水加工剤を混ぜた水に漬け込んでおき、その後に熱処理をするだけ。レインウェアの撥水効果が落ちてきたら、ぜひ試してみてください。
8.漬け込み:撥水剤を混ぜた水に漬け込む
液体タイプの撥水剤をパッケージ通りに水に溶かし、ネットから出したレインウェアを漬け込みます。
浮いてくるので重しをしながら、20~30分ほど置いておきます。
9.脱水:十分水けを切る
ネットに入れて、洗濯機で脱水します。今度は長めに、10分程度を目安にしましょう。
10.自然乾燥:6~7割乾くまで自然乾燥する
干しているときに外側の色が抜けやすいので、裏返しのままハンガーにかけて干します。6~7割程度、自然に乾燥させます。
11.熱処理:乾燥機やアイロンなどで熱を加える
だいたい乾いたら、乾燥機で熱を加えます。こちらは、乾くまでの時間でOK。
乾燥機のない方は、コインランドリーを利用するか、アイロンでも。アイロンの場合は、生地の性質に応じて、あて布をしたり、スチームに切り替えたりと、生地を傷めないようにしてください。
レインウェアの大敵は湿気。クローゼットの中が湿気でこもらないように
コート類はハンガーにかけ、たためるものはたたんでしまってもOKです。ただし、クローゼットの中に湿気がこもらないように注意しましょう。レインウェアは特にカビが生えやすいので、梅雨の時期には除湿剤がマスト。クローゼットに掛けるタイプなら、場所も取らず使い勝手がいいですね。
除湿剤でクローゼットの湿気対策を
「ドライペット クローゼット用」は、クローゼットに吊り下げて使う除湿剤です。シートタイプなので、クローゼットで使用しても収納の邪魔にならず、しっかり湿気を吸い取ります。
プロフィール
伊勢丹新宿店 イセタンシード/イセタンリーフ
イセタンシード アシスタントバイヤー 大江 珠代さん
2020年入社。仙台三越の婦人雑貨を3年経て、2023年度より伊勢丹新宿店婦人雑貨イセタンシードの商品部を担当。
休みの日はライブやお笑いをよく見に行きます!
イセタンシード/イセタンリーフ
https://www.mistore.jp/shopping/feature/women_f3/isetanseed_w
毎日の洗濯を楽しくハッピーにするための活動をするプロ集団「洗濯ブラザーズ」のひとり。洗濯ブラザーズは、横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA(リブレ ヨコハマ)」、世田谷区三宿で「LIVRER MISHUKU(リブレ ミシュク)」を経営するかたわら、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユ、クレイジーケンバンドなど国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを行う。また、オリジナルのナチュラル洗剤を開発し、好評を博している。
著書に『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム刊)がある。
洗濯ブラザーズ公式サイト https://sentakulife.com/