ふとんを乾かすときには、外で天日干しをするかふとん乾燥機を使うのが一般的。雨の日が続く梅雨の時期は、乾燥機の出番が多くなりますが、天日干しと効果は同じなのでしょうか? 寝具の製造・販売をする、東京西川の速水美智子さんにうかがいました。
晴れて乾燥した日に天日干しをするのがベスト
ふとんの湿気対策には、たまった湿気を外に逃して乾燥させられる天日干しが最もおすすめです。晴れて乾燥した日の10時から14時の間で、2時間程度干すのが効果的。15時以降や、雨の日の翌日は空気中の湿気が多くなるため、天日干しは控えましょう。
一方、ふとん乾燥機は、室内で乾かせるため、雨の日や夜間、花粉が多いときに便利ですが、吸い取った湿気が室内に発散され、部屋に湿気がこもったり、ふとんに再び戻ってしまうことも。換気をしたり、エアコンの除湿機能を使ったりして、室内に湿気が残らないようにしましょう。
素材によって正しい干し方はさまざま
素材によっては、天日干しを避けた方が良い寝具もあります。
羽毛ふとんや真綿(絹・シルク)ふとん、合成繊維ふとんの場合は、日光に当てると紫外線がダメージを与える恐れがあるので、陰干しをメインに、月に1〜2回、日に当てて干すのをおすすめします。ただし、天日に干すときは、必ずカバーをかけましょう。
敷きふとんは裏面に湿気がたまるので、起きたら敷きっぱなしにせず、床面から離します。
木綿は湿気を吸って、ためこみやすい素材です。天日干しすることによってふっくらした状態に戻ります。最近人気が高いウレタン素材は、透湿性に優れ、湿気をためこみにくいですが、マットレスの裏に湿気がたまりやすいので、壁などに立て掛けて、風を通すことが大事です。
ダニ対策には専用機能付きの乾燥機や掃除機を
ふとんがジメジメしていると、特に気になるのがダニ。しかし、天日干しだけでは温度が低く、ダニは死滅しません。
ダニ対策機能のついた乾燥機を使うのも良いでしょう。ただし、ふとんの素材よっては、傷みの原因にもなるので要注意。ふとんに付いているタグを見て、使用不可になっていないかチェックしてください。
また、ふとんの表面に掃除機をかけるのも有効です。表に出てきたダニの死骸やフンを取り除くことができます。
湿気が気になる季節は、専用の除湿剤も活用
とんを床に敷きっぱなしにしていると風通しが悪く、湿気がうまく抜けてくれません。こまめにふとんを立てかけておくなどして、風が通るように工夫しましょう。スペースがなくて難しい場合は「ドライペット ふとん快適シート」がおすすめ。床とふとんの間に敷くだけで、湿気をしっかり吸収してくれます。また、湿度が高い季節は、布団だけでなく押し入れなどにも湿気がたまりやすく、カビの原因になります。収納場所にも除湿剤などを活用して湿気対策しましょう。