空間線量はその場所の外部被ばく量を知るために測定します。
その為、外部被ばくへ寄与しない、ベータ(β)線は測定しません。
空間線量を測定するときは、地表から1mの位置で測定します。
測定した値はさまざまな理由から、毎回同じ数値にはなりません。
なるべく複数回測り、平均を記録するようにしましょう。
簡易型の測定器でも、同じ機器を用いて、同じ条件で継続的に測定することで、
日々の変化を読み取るのであれば、信用できるデータとなります。
また、それをなるべく多くの地点で行い、データを収集することができれば、
統計的に大変有意な情報となります。
決まった量の放射性物質があっても、ある時間内に放出される放射線は一定ではありません。
放射線の発生は自然現象のため、本当の値(真値)を間違いなく測定することは
できません。測定値からどの程度のばらつきの範囲内に真値があるかを示すものを
「不確かさ」と言います。
自然界には宇宙からくる放射線や地面や壁から出る自然放射線が存在します。
ある場所を測定するときには、必ずこれらの影響を受けます。
これを「バックグラウンド」と呼びます。
また、測定器の持つノイズや精度も測定値の誤差に大きく影響します。
これらの影響を最小限にするためにも、複数回測定し平均を記録することが重要となります。