季節のくらし

いますぐ始める「サステナブル」な暮らし ~買い方や使い方を見直そう~

1.背景を知り吟味して「買う」

最近、雑誌やテレビでも特集されることの多い「サステナブル」という言葉。「持続可能」と訳され、人や地球が長く活動を維持していくための考え方です。これから「少しずつでも、サステナブルな暮らしがしたい」と考えている人は多いのでは? サステイナビリティに関する講演やコンサルティングをしている山口真奈美さんに、小さく始められることからお伺いしました。
山口真奈美さん
一般社団法人 日本サステナブル・
ラベル協会 代表理事
山口真奈美さん
プロフィール
山口真奈美さん

プロフィール

一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会 代表理事
山口真奈美さん
一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会 代表理事。研究所勤務などを経て2003年株式会社FEM設立。持続可能な原材料調達やサプライチェーンにおける環境社会的配慮に向けた基準策定・環境・CSR・生物多様性・国際認証&ラベルの研修・教育事業の他、環境や社会に配慮した持続可能な国際基準を軸に、多岐にわたる認証を支援。企業活動やライフスタイルを、よりエシカル&サステナブルに転換することを目指し、様々な活動にも従事。日本エシカル推進協議会 副会長 理事、オーガニックヴィレッジジャパン理事、環境ビジネス総合研究所 理事長などを兼任。
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誰がどのように作ったのか、背景のストーリーを知る

普段の生活をする中で、「環境を壊したい」「格差を拡大したい」と思っている人はいないでしょう。ところが、何気なく買った商品が、環境や社会に悪影響を及ぼしていることもあります。

「商品がどこで作られて、どのように加工され、どのように運ばれてきたのか」という一連のストーリーを意識することが、最初の第一歩。そのうえで、自分なりの基準をもつことが大切です。山口さんの場合は、自然を大切にしたいという思いがあるので、環境や生活者に配慮したエコロジーな商品を選ぶようにしているそう。例えば、生産者の顔が見える国産の食材やオーガニックの食材を購入すると、自分の身体にもやさしく、生産者を応援することにもつながります。

何を選んだらよいか分からない場合は、ラベルを目安にしても。有機JAS認証ラベルが付いているものなら、有機(オーガニック)基準に基づいて生産されており、環境や健康に配慮されていることがわかるのです。その他にもさまざまなマークがありますので、調べてみるとよいでしょう。また、企業のホームページなどには、環境に配慮した取り組みなどを公開していますので、頑張っている企業を応援するのもおすすめです。自分で選んで、環境に配慮する企業を応援することは、ひとりひとりの投票のようなもの。個人のアクションが、世の中全体をサステナブルにしていくと言えるでしょう。

参考:日本サステナブル・ラベル協会「サステナブル・ラベルってなに?」https://jsl.life/about/faq/

つめかえタイプや紙パッケージを選ぶ

まずできることは、買うときに注意して選ぶこと。レジ袋をやめ、エコバッグにしている人は多いでしょう。他にも、日用品や食品などはつめかえタイプや紙製のパッケージの商品を選ぶことで、プラスチックの量を減らすことができます。つめかえタイプなら、容器を繰り返し使えて、ごみの削減にもなります。海洋プラスチックは世界的な問題で、捨てる時だけでなく、買う時にも石油由来のものを減らすことが有効です。
プラスチックごみはリサイクルが進んでいるものの、リサイクル処理にもエネルギーがかかり、CO2も排出されます。それにより環境に負荷がかかるので、リサイクルできるとしても、ごみは減らした方がよいのです。

ひとりひとりが日々の買い物で少し意識するだけで、環境への負荷を減らすことにつながります。

LOHACO展で見つけよう! 暮らしになじむサステナブルな商品

オンラインで開催中の「暮らしになじむLOHACO展.com」では、環境に配慮したサステナブルな商品を紹介しています。日用品や食品、飲料など、容器やパッケージに紙素材を使用した商品や、繰り返し使える工夫や分別しやすい工夫のある商品、原材料にこだわった商品など30商品が目白押し。

エステーは、「消臭力 プラグタイプ」限定デザインを出展中です。オリジナルカラーの本体はどのインテリアにも合わせやすいグレージュ。つめかえタイプなので本体は繰り返し使えます。お気に入りの香りを楽しみながら、暮らしの中で長く使ってもらえたら。また、パッケージはプラスチックでなく、紙箱を採用しています。大切な人へのギフトにしたくなるような、ちょっと贅沢な気持ちになるデザインです。同時に2回分を購入出来るのも便利です。

「消臭力 プラグタイプ」香りの2種セットはこちら
ロハコ展はこちら
会場:LOHACO 本店LOHACO PayPay モール店
開催期間:2020年11月17日(火)18時00分~12月16日(水)17時59分

2.循環できるように「使う」

サステナブルな生活をするには、買う時だけでなく、使う時、捨てる時にも意識したほうがいいことがあります。「誰かに譲れないだろうか?」「もう少し使えないだろうか?」と考えて工夫することで、ごみを減らせるのです。すぐできるサステナブルな使い方をご紹介します。

分別は最低限。さらにゴミの量を減らす心がけを

日本では、ごみの分別は各家庭が比較的しっかりと取り組んでいることでしょう。生ごみをたい肥にするコンポストで処理する人も増えてきています。

フードロスも大きな問題です。食品は、余らせたり腐らせたりしないようにしたいもの。買ったときにひと手間をかけ、野菜や肉を切って冷凍しておくと、腐らせることもないのでごみが減らせます。

時短にもつながるので、生活に余裕が生まれるというメリットもあります。サステナブルな生活は、気持ちに余裕のあるところから生まれたり、楽しく取り入れられるのではないでしょうか。

また、家庭菜園で野菜を育てたりすることも、植物の成長を感じられ、輸送費やパッケージ代などがかからないのでサステナブルです。

洋服はリメイクやエクスチェンジを

着なくなった洋服は、循環できるとベスト。ファストファッションという言葉があるように、日本では毎年大量の衣類が捨てられています。ごみとして廃棄すると地球にダメージがありますから、人に譲ったり売ったりする方法を考えましょう。

特に、子ども服はすぐにサイズアウトしてしまいます。エクスチェンジという、1品持参して他の1品を持ち帰る方法を活用している方もいます。さまざまな場所で実施されているので、調べてみるのもいいかもしれません。

裁縫が得意なら、リメイクも検討してみましょう。裁縫の上手な親戚や知人に頼むのも一つですし、裁断して雑巾にするといった工夫もできます。

地域活動に参加する

賞味期限が切れそうな食品などを集めて提供するフードバンクが、子ども食堂などの活動をしていることがあります。そういった活動をしているコミュニティに参加するのも、サステナブルに一歩近づけそうです。

そのほか、地域の人たちによる清掃活動などのボランティアも、つながりをつくるのにいいでしょう。地域のつながりができれば、循環のサイクルを広げやすくなります。

3.サステナブルに「考える」

小さなことからサステナブルな生活をスタートしたら、考え方もサステナブルにしていきましょう。すこしだけ立ち止まって考えてみる。そんな習慣を持ちたいもの。「サステナブルな考え方」をご紹介します。

「本当に必要か?」を考える

欲しいものがあった時、「本当に必要だろうか」と考える癖を付けましょう。「安いから買った方がお得」と思っても、使わなければただのごみになってしまいます。

子どものおもちゃや洋服なども、人に譲ることを考えると、品質のよい自然な素材を、と考えられるかもしれません。手放す時のことまで考えた選択ができるようになりたいですね。

シンプルなデザインなら飽きずに使える

かわいいパッケージやデザインは魅力的ですが、シンプルなデザインなら、飽きずに長く使えます。消耗品に詰め替えられるものを選ぶなら、シンプルなパッケージの方が誰でも使いやすいかもしれません。

また、生活になじむデザインなら、しまい込んでしまうこともなく、日常的に活用できます。それもサステナブルのひとつです。

大切なのは「バランス」

サステナブルな生活をしようとすると、理想を高く持ちすぎてしまったり、過度になりすぎたりしてしまいがち。でも、いきなりストイックにするのはおすすめできません。少しずつ、できるところからでいいのです。

例えば、週に1度は環境に優しい食品を選んだり、洋服すべてではなくインナーや身近なアイテム一品から始めてみるなど、入りやすい物からスタートしてみましょう。

食品も、お肉を食べないヴィーガンをいきなり始めるのは難しいですが、週に1度はお肉を食べないミートフリーマンデーのような、「ノーミートデイ」を作るという試みもできます。子どもがいる家庭なら、食べ物がどこから来たのか、命を考えるきっかけにもなるので、家族で話しながら決めていってもいいですね。

バランスを取って、楽しくサステナブルな生活にしていきましょう。