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身近な疑問

仕事中ひどい肩こりに悩まされています。どうすれば解消できますか?

仕事中に感じる首や肩のこり。湿布を貼ったり、マッサージをしても治らない人もいます。実は、肩こりはさまざまなきっかけで起こるため、きちんと対処しないと、より症状がひどくなる恐れがあります。そこで、つちはら整形外科クリニック院長の土原豊一先生に、肩こりの原因や解消法をお聞きしました。

肩こりの最大の原因は「自律神経」

循環、呼吸、消化、体温調節、内分泌機能や代謝など身体の機能をコントロールする自律神経には、興奮状態に働く交感神経と、休息状態に働く副交感神経神経があります。このバランスが乱れると身体にさまざまな不調をきたします。その一つが肩こりです。交感神経が優位になって血管や神経が緊張状態になり、血流がギュッと締まって縮まることで筋が固まって肩こりが起こります。

特に多いのが首周囲のこりです。僧帽筋という筋肉で頭を支えているため、僧帽筋近辺がこりやすくなります。ひどくなると後頭部が痛くなり、頭痛に発展することも。

血行不良になると、筋肉がむくんでうっ血し、代謝産物が蓄積して痛みや張りが起きます。そして、その張りが血管を圧迫し、より血行不良になる……という“負のスパイラル”に陥りがち。この悪循環を断つために、痛みを取り除き、血行を良くする対策が必要です。

日常生活で肩こりを引き起こす行動やきっかけとは

肩こりは、日常生活のさまざまな姿勢や行動により起こります。仕事中の肩こりに悩んでいる人は、特に姿勢や、体の冷え、ストレスが原因になっている場合があります。

●姿勢の悪さ、長時間の同姿勢

仕事中はパソコンのデスクワークなどで、同じ姿勢で長時間作業することが多いため、肩や首に負担がかかります。特に画面が小さいモバイルパソコンは、目線が下になるため、首や肩が丸くなり、血流が滞りやすくなります。
また、通勤の電車の中などで常にスマートフォンの画面を見ている人は多いと思いますが、画面を見ている間、うつむいた姿勢になりがちです。最近は「スマホ首」という言葉があるように、首に負担がかかりますので、姿勢には特に気を付けましょう。

●冷え

女性は特に筋肉量が少なく、代謝が低いと言われています。血流が悪くなると身体が冷えて身体を動かしにくくなります。そうなるとより全身の血流が悪くなり肩がこりやすくなります。
冷えは気温が低い冬だけでなく、夏場の冷房にも注意してください。外気の暑さで汗をかいた後に冷房の効いた室内に入ると体が冷やされます。冷房による冷え過ぎだけでなく、暑い外と冷えた室内を行き来すると頻繁に交感神経と副交感神経が働いて、体温のバランスを整えようとするため、自律神経の均衡が崩れやすくなるのです。

●ストレス

精神的なストレスを受けると、全身が興奮状態になって交感神経が優位になります。首から肩にかけての筋肉が緊張することで血流が滞り、肩こりが起こりやすくなります。

肩こりを改善する方法は?

肩こりを解消するためには、痛みや血行不良を起こす原因を1つでも取り除いて、悪循環を断ち切ることが一番大切です。仕事中でも手軽にできる対策や体操をご紹介しましょう。

●パソコンは目線より高く、椅子には浅く座る

デスクワークが多い人は、目線が低くなってうつむき加減にならないよう、パソコンのデスクトップの位置を目の高さになるように調整してください。
椅子に深く腰掛けると背骨が丸まって姿勢が悪くなりがちです。そのため、浅く腰掛けるように意識しましょう。椅子の後ろ足に雑誌を挟むと、座面の傾斜で自然と浅く座ることができ背骨が伸びて姿勢がよくなります※。
※安定した椅子で、安全面に気を付けて行ってください。

●痛みを和らげる肩の体操

胸を張り、ゆっくりと両肩が首にうずくまるまで肩を引き上げてゆっくり戻します。これを4回ずつ、1日計3セット行いましょう。痛みを蓄積させないためにも、定期的に行うことが大切です。

●肩の筋肉を強くする体操

椅子に座った状態で腕を両脇に垂らし、ゆっくり息を吸いながら腕と肩を水平になるところまで持ち上げます。このとき、500g~1kgの物をもって体操するとより効果的です。20回1セットで、1日2セットするとよいでしょう。

ただし、手のしびれ、物がつかみにくくなった、よく物を落とすようになったという症状が現れたら、首の病気の可能性が高いので整形外科を受診してください。

●肩を温める

使い捨てカイロや温熱シートなどで温めて血行を良くするのも効果的です。特にこりやすい首と肩の中間あたりの場所に貼るのがおすすめです。また、自分が痛みを感じる場所に貼るのもよいでしょう。

肌に直接貼る温熱シート

On Style 肩40℃」は、肌にやさしい粘着シートを採用した温熱シートで、肌に直接貼って肩を温めることができます。約40℃の温かさが6時間持続し、血行を促進して、肩や首のコリをほぐします。

取材協力:つちはら整形外科クリニック 土原豊一先生

平成9年に防衛医科大学校を卒業後、整形外科専門医取得し、海外留学や学位取得を経て、つちはら整形外科クリニックを開院。

海上自衛隊での水上艦・潜水艦の艦艇勤務、防衛省での医療行政や東日本大震災・被災地での医療活動などに参加するなど、多くの経験を積む。

肩こりの治療には、痛み止めの薬やリハビリのほかに、癒着している筋膜をはがして痛みを取る「ハイドロリリース」、「インディバ治療」、高周波で自律神経を整える「MCC療法」などを行う。患者さんの症状に応じた適切な治療法を提案している。