「いつもは快便なのに友達やパートナーとの旅行のときはトイレに行くのを遠慮してしまい便秘になってしまう」「普段からお腹が弱いので移動時や観光先で急にトイレに行きたくなったらどうしよう」など、旅行に行った際のトイレ問題で悩んでいる人は少なくないのでは? 日常生活でのお通じは問題ないのに旅行に行った途端、便秘あるいは下痢になるという人も……。そこで、内科医の佐藤留美医師に「旅行の際のお通じのトラブル」に関する疑問に答えてもらいました。
旅行中のお通じトラブル Q&A
Q. 旅行中の便秘の原因として何が考えられますか?
A. 原因はいくつかあるのですが、運動不足やストレスが考えられます。旅行は非日常に対して興奮して気持ちが高ぶったり、ストレスが生じることによって便秘になりやすい状態と言えます。
腸は自律神経と関わりが深く、交感神経が優位のとき、つまり緊張しているときや忙しくしているときのようにストレスがかかった状態では腸が動きにくくなります。逆に副交感神経が優位になっているリラックスした状態では腸が動きやすくなります。
加えて、腸の中には善玉菌と悪玉菌が共存してバランスを取っているのですが、ストレスがたまると悪玉菌が増えてしまい、便秘を引き起こす原因にもなります。
また、友達やパートナーと旅行の際は集団で行動することになるので、スケジュールが気になって自由にトイレに行けなかったり、トイレが近くになかったりして、便意を我慢することも便秘につながる原因になります。
Q. 旅行中の下痢の原因として何が考えられますか?
A. まず考えられるのは、例えば旅行中に感染症にかかってしまい、細菌やウイルス感染により腸から体内に分泌される水分量が過剰になって下痢が引き起こされるものです。
あるいは、旅先であれもこれもと暴飲暴食したり、辛いものなど刺激のある食べ物を口にしたり、ストレスの影響で自律神経の働きが乱れると、腸の動きが過剰になり下痢になってしまうことが考えられます。
Q. 旅行先でできる対策があれば教えてください。
A. 腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると便秘や下痢を引き起こす原因になります。まずは旅行先でも3食栄養バランスの取れた食事を心がけること、睡眠を十分にとることが便秘にとっても下痢にとっても基本の対策になります。
とはいえ、旅先でいろいろなものを食べたいし……という方もいらっしゃると思います。乳酸菌や食物繊維が含まれた食品を積極的に摂取することも有効です。
それでも下痢になってしまったという方は温かい飲み物を飲んでリラックスすることを心がけるといいと思います。
便秘気味という方は、体を動かすことを意識するといいでしょう。全身を動かすことで腸の動きも良くなりますので、旅行先でたくさん歩いたり、寝る前のストレッチなども有効です。筋力がないと便もスムーズに出ないので、腹筋を鍛えるストレッチは便秘になりやすい方におすすめです。
便秘にも下痢にもストレスは大敵!
便秘にも下痢にもストレスは大敵なので、できるだけストレスをためないようにすることが大切です。例えばお風呂もシャワーで済ませるのではなく、なるべく湯船にお湯を張ってリラックスしたり、いつも使っているお気に入りの入浴剤を持っていったりなど、非日常の中でも自分がリラックスできるアイテムを持っていくのはおすすめです。
楽しい旅行中でも、慣れない環境やタイムスケジュールでトイレに行きづらかったり、ニオイや音が気になってトイレでリラックスできなかったりと自分でも気づかないところでお通じのストレスはたまっているのかもしれません。少しでもストレスを少なくして旅行を楽しめるといいですね。
旅行中のニオイの対策にも
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