お正月や成人式など、新年は着物などの晴れ着を使う機会が多くなります。久しぶりにたんすから取り出したら、虫食いされていた……。なんてことになったら、悲しいですよね。大切な晴れ着はしっかり防虫しましょう。
収納前に着物についた汚れを落とす
晴れ着は着る機会が少なく、収納場所に眠っている期間が長くなります。そのため、しっかり防虫対策をしていないと、収納している間に虫食いされやすくなります。また、着物の主な素材である絹は、虫に好まれやすいという特徴もあります。
虫食いを防ぐポイントは、収納前にしっかり汚れを落とすことです。特にソースや飲み物などの食べこぼしは、虫のターゲットになります。汚れが付いたら、できるだけ早く対処してください。食べこぼしであれば、裏側に当て布をして、布やティッシュに水を付けて叩くように汚れを取りましょう。
着物は自宅での洗濯が難しいうえ、一般的なクリーニング店も対応できない場合があります。汚れが簡単に取れなければ、専門店に相談してみましょう。
収納場所の防虫対策
虫は湿気を好むので、収納場所に湿気を持ち込まないことが大切です。着物は2~3日ほど、風通しのいい場所に影干しをして、汗などの湿気を飛ばしてください。着物用のハンガーで袖をしっかり広げれば、早く乾燥できます。天気がよく乾燥した日に収納しましょう。
防虫剤もお忘れなく。シートタイプで全面から防虫する和服用防虫剤がおすすめです。無臭タイプの防虫剤なら、次に着物を使うとき、取り出してすぐに着られます。
ただし、有臭タイプ(パラジクロルベンゼン成分)の防虫剤を使っている場合は、防虫剤の併用に注意しましょう。他の有臭タイプの防虫剤と一緒に使ってしまうと、成分が反応し合って、防虫剤が溶けることがあります。大切な着物に、シミをつけてしまうかもしれないので、十分注意してください。