カイロの正しい使い方とおすすめの活用術を教えてください。

NEW 2025年1月30日更新

冷えた体を手軽に温めることができるカイロ。カイロを上手に活用すれば、寒い時期も快適に過ごすことができますが、安全に使用するためには注意が必要なことも。そこで、エステーでカイロの開発を担当する社員が、カイロの仕組みや使用時の注意点、おすすめの活用術を紹介します。

カイロの中身はなに？カイロが温まる仕組み

カイロの中身

・鉄粉
・活性炭
・保水剤（バーミキュライト・木粉・吸水性樹脂）
・水
・塩類

鉄を濡れたまま放置すると、だんだんさびていきますよね。鉄は酸素と反応すると酸化してさびた状態になりますが、実はそのときに熱も発生しています。カイロはこの仕組みを利用して発熱して温かくなります。

身の回りにある鉄は、普通はゆっくり反応して少しずつさびていくため、温かさを感じることはありません。カイロは主原料の鉄粉のほか、活性炭・水・塩類といった鉄粉がさびるのを促進する原材料を上手く配合することで、はやく温度を上げ、適切な温度が持続するようにつくられています。例えば活性炭は、表面に細かい孔がたくさん開いていて、空気中の酸素を吸着して鉄粉がさびるのを促進する役割があります。また、水や塩類も、鉄がさびるのをはやめることができます。さらに、水で鉄粉がべたべたしないように、水を貯めておく保水剤も配合されています。

カイロの正しい使い方と使用時の注意点

カイロは体を温めたいときに便利ですが、使用時に注意が必要なポイントも。カイロの正しい使い方を紹介します。

カイロを揉んだり振ったりするとより早く温かくなる？

貼らないカイロを使う時につい揉んでしまうという方もいると思うのですが、カイロは袋から取り出したらすぐ温まるようになっているので、揉む必要はありません。カイロは不織布の袋の中に中身の原材料が入っていますが、カイロを強く揉んだり長い時間揉んでしまうと、中身がもれてしまう可能性があります。また、カイロを揉むと、中身が袋の孔に入って目詰まりを起こし、酸素を通しにくくなってしまう場合もあるため、揉まずに使うようにしてください。もし、温かさが足りないと感じる時は、軽く振って使ってみてください。

カイロの就寝時の使用はNG。低温やけどに注意

低温やけどとは、体温より高い温度の発熱体を長時間あてていると起こるやけどのことです。熱いと感じない程度の温度でも、自覚がないままやけどをしてしまう場合もあり、紅斑、水疱などの症状を伴う場合もあります。特に就寝時は熱さに気づきにくく、低温やけどの恐れがあるため、寝る時にはカイロを使用しないようにしてください。その他、カイロをあてている部位が圧迫されると、熱を分散できず温度が上がりやすくなるため、こたつやふとんの中での使用や他の暖房器具との併用を避け、熱いと感じたらすぐに外せる状態で使用するようにするなど、注意してください。

有効期限が切れたカイロを使っても大丈夫？

カイロの有効期限は、パッケージに表示された持続時間や温度などを保証する期限です。カイロの有効期限が過ぎても、全く使えなくなることはありませんが、性能は徐々に下がっていきます。パッケージに記載されている温度のように温まらなかったり、持続時間が短くなったりする可能性もあるため、早めに使うようにしてください。