ココが知りたい!身近な疑問

冬の節電術!省エネしながら家で暖かく過ごす工夫を教えてください。

冬はエアコンをはじめとした暖房器具の使用によって、光熱費が高くなりやすい季節。さらに、昨今の節電要請や電気料金の値上げにより、家庭でできる冬の節電に関心が高まっています。そこで今回は、節約アドバイザーの和田由貴さんに、省エネを実現しつつ、おうちで暖かく快適に過ごすためのポイントを教えてもらいました。

室内温度は20度、湿度は40~60%が目安

一般的に冬は家庭での光熱費が最も高い季節で、冬の家庭で消費される電力の約1/3は、エアコンをはじめとした暖房器具が占めます。エアコン暖房の設定温度を1度下げると、エネルギー消費量を約10%削減できるため、エアコンの設定温度を控えめにすることが効率よく節電するカギになります。

冬の室内温度は20度を目安にするといいでしょう。20度というと寒いと思われるかもしれませんが、快適な湿度を保って体感温度を上げるなど工夫をすれば、十分暖かく過ごせる温度です。

ここで注意したいのは、目安となる20度とはエアコンの設定温度ではなく、室内温度だということです。室内温度を知るためにおすすめなのが、温湿度計を使うことです。温湿度計は、窓のそばやエアコンの風が直接当たる場所を避け、目線から腰程度の高さを目安に室内の壁に設置するようにしてください。

また、部屋の湿度は40〜60%程度がベスト。湿度が10%上がると、体感温度が1度上がるともいわれています。冬は乾燥しやすいため、加湿器を使うとよいでしょう。ただし、湿度が60%を超えると結露ができやすく、カビの原因にもなることも。快適な湿度を保つために、温湿度計でしっかりチェックしましょう。

エアコンで部屋全体を効率的に暖めるためのポイント

エアコンのエネルギー使用量を抑えながら、効率的に部屋を暖めるためのポイントを紹介します。

●部屋の上下の空気を循環させる

暖かい空気は軽いので部屋の上の方に集まりやすく、人がいる下の方や足元は冷たい空気が溜まりがちです。そこで、サーキュレーターや扇風機を使って空気を循環させると、部屋を効率的に暖めることができます。

サーキュレーターと扇風機はどちらも風を送る道具ですが、サーキュレーターが風を直線的に遠くまで届けることが得意なのに対し、扇風機は広く柔らかい風を送るのが得意という違いがあります。そのため、空気を循環させるという点では上の方に風を送ることができるサーキュレーターの方が効果的でおすすめです。サーキュレーターを部屋に置く際は、窓際を背にするように設置し、天井に向けて風を送ることで、上の暖かい空気が下に降りてきやすくなります。

●窓から熱が逃げたり冷気が入るのを防ぐ

せっかくエアコンで部屋を暖めたとしても、熱は窓などから外へ逃げていきます。窓からの流出は約50%を占めますので、しっかりと窓の断熱対策をしましょう。

手軽にできる対策として、カーテンは厚手のものにするとよいでしょう。また、カーテンと窓の間に冷たい空気が溜まるため、カーテンの丈が短いと下から部屋に冷気が侵入してきてしまいます。カーテンは床につくくらいの長さにしたり、長さが足りない場合は、隙間を塞ぐように丸めたタオルを置くだけでも冷たい空気が入りにくくなります。また、市販の断熱シートを買って、直接窓に貼るのも効果的です。

小窓の場合は、カーテンの下から冷気が侵入するのを防ぐように裾を窓枠に固定したり、市販の防寒パネルを利用したりするとよいでしょう。

●時にはエアコンを「つけっぱなし」に

外出などで部屋から出るときに、エアコンをこまめに切った方がよいのか、つけっぱなしにした方がよいのか、迷われる方もいるのではないでしょうか。

エアコンは、一度暖まった部屋の温度を維持するのにはそこまでエネルギーを使いませんが、設定温度と室内温度の温度差が大きいときにエネルギーを多く消費します。なので、部屋の環境にもよりますが、30分程度の外出であればエアコンをつけっぱなしにした方がお得です。

また、部屋でエアコンをつけて過ごしていて暖かすぎると感じるときは、電源を切ったりつけたりするより、設定温度を下げるなどして調節するとよいでしょう。

エアコン以外で体を温めるコツ

例えば家族で同じ部屋にいるときは、みんなが暖かく過ごすためにエアコンなどで部屋全体を暖める必要がありますが、一人で過ごすのであれば自分自身が暖かければ十分。エアコンなど部屋全体を暖める暖房器具を使わなくても、直接触って温かい電気毛布や電気湯たんぽなどのあったかグッズがあれば、体を温めることができます。部屋の広さや人数、過ごし方に応じて、暖房器具やグッズを使い分けるのがおすすめです。

また、体の中で「3つの首」と呼ばれる、「首」「手首」「足首」には太い血管があり、温めることで血流が良くなり冷えを予防できるので、意識するとよいでしょう。

スリッパ専用カイロで足元の冷えを解消

家でスリッパを履いても足が冷たくてつらいということもありますよね。「オンパックス スリッパつま先用」はスリッパ専用のカイロで、スリッパのつま先に敷くだけで足元をしっかり温めてくれます。薄型で滑り止めもついているので、歩いても違和感がなく快適です。消臭効果でニオイも抑えます。

電気使用量の「見える化」で楽しく節電

家庭全体でどのくらい電気を使用しているかをチェックして、節電のモチベーションにするのもオススメ。大抵の電力会社では、30分ごとにリアルタイムの電気使用量を計測するスマートメーターを導入していて、Webサイト等で時間別の電力消費量を確認することができます。「見える化」で電気の使用状況を把握すれば、楽しく効率的に節電にチャレンジできるのではないでしょうか。

 

取材協力:節約アドバイザー 和田由貴さん

消費生活アドバイザー、環境カウンセラー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、多数の資格や経験を活かし、消費生活や節約術、省エネ、家事の専門家として活動。現在は環境省3R推進マイスター等、環境関連の活動にも多数携わっている。
「節約は無理をしないで楽しく!」をモットーに、日常生活に密着したスマートで賢い節約生活を提案。テレビ出演、講演、執筆など幅広く活動中。

和田由貴オフィシャルサイト:http://wada-yuki.com/

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