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指先のささくれの原因と予防・対処法!皮膚科医が教える正しいケア
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指先のささくれの原因と予防・対処法!皮膚科医が教える正しいケア

指先が「痛っ!」と思ったら、いつの間にか深いささくれが……そんな経験はありませんか? 特に空気が乾燥している冬は、水仕事はもちろん、お風呂や手洗いなどでも手が乾燥して荒れやすくなります。予防するには、保湿などのスキンケアが重要。 そこで、スキンケアの著書を多数執筆されている皮膚科医の平田雅子さんに、特に乾燥しやすい指先の仕組みから、ささくれができた場合の対処、徹底的な予防方法までお聞きしました!

なぜ、ささくれができるの? デリケートな指先のメカニズム

そもそも、なぜ指先はささくれができやすいのでしょうか? それは、指先にはほぼ皮脂腺がなく、油分が不足しやすいから。加えて、冬の間は空気が乾燥しているため、皮脂が足りない指先はどんどん乾燥していき、ささくれができてしまうのです。

爪が伸びるときに皮膚も一緒に引っ張られますが、乾燥して柔軟性に欠ける皮膚は途中で剥離してしまいます。爪ささくれも同様に、爪の周りの皮膚に潤いが足りないことが原因です。

爪の切り方にも問題があります。爪の先の白い部分をすべて切ってしまうと、手作業をする際に、爪より先に指先がモノに当たってしまいます。モノに当たる回数が多いと、指先を守るために表面が固くなり、皮膚が割れやすくなります。爪は、皮膚の高さに合わせた長さで、さらに指先を守るようスクエアになるように整えましょう。

指先にささくれができると、強く痛むことがあります。それは、指先にはたくさんのセンサーが集まっているから。敏感なので、小さな傷でも大変な痛みを感じるのです。

どんな時に荒れやすい? 気を付けたい日常の習慣

ささくれができるきっかけになるのは、乾燥。では、どんなときに手が乾燥しやすいのでしょうか?

お湯を使う

お湯を使うと、油分を流してしまうので手が荒れやすくなります。特に、40度以上のお湯は注意が必要。食器洗いや風呂掃除などの水仕事をする場合、可能であれば水で、難しければ手袋を使って潤いを守りましょう。

手洗いやアルコール消毒

手洗いやアルコール消毒も乾燥のもとになり、ささくれの大きな原因になり得ます。流水で15秒ほど洗えば汚れは十分に落とせるため、荒れやすい人は石鹸や消毒液の過度な使用は控えたほうが無難です。

手洗い後の濡れ手

手洗いなどの後に水気が残ったままにしていると、水が蒸発する際に乾燥が進みます。指を1本ずつ拭くくらいの気持ちで、しっかりと水気を拭き取りましょう。

お風呂や温泉

お風呂や温泉も注意が必要です。温かいお湯の中に長く手を浸けていると、指先を守っている必要な皮脂まで溶け出してしまいます。温泉に入っても、指先だけを出しておくのが万全ですが、難しければ出た後にすぐ保湿しましょう。

爪でシールなどをはがす

意外な盲点が、爪でシールなどをはがすこと。瓶のラベルや宅配便の宛名など、爪でカリカリとはがすと爪に負担がかかります。そのために爪が弱まり、ささくれができやすくなる場合も。爪ではなく、スクレーパーなどではがすようにしましょう。

ささくれができた時の応急処置は、サージカルテープで

もし、ささくれができたら、指などで引っ張るのはご法度。まずは、根元ぎりぎりを清潔なはさみや爪切りで切ります。その後、医療用のサージカルテープを小さく切り、ささくれの傷口がちょうど隠れる程度に貼ります。爪と指の間を覆うように貼るといいでしょう。サージカルテープは通気性が良く水を通す不織布製のもので、目立たない肌色がおすすめです。傷口が何かに触れて痛くなることもなく、このまま水仕事もできます。

絆創膏を貼る方が多いですが、手洗いなどをした際に水が入ってムレた状態が続くと、ばい菌の温床になり、逆効果になる場合もあります。

ささくれを予防するには、日々のハンドケア&血行促進を

乾燥を防ぐハンドケアのポイント

ささくれを作らないための対策は、とにかく保湿です。荒れる前にオイルやハンドクリームなどを塗りましょう。いくつかのコツとポイントがあります。

1日10回を目安にこまめに塗る

まず、こまめに塗ること。手洗いのタイミングなどを考えると、1日に10回ほどは塗りたいところ。ポケットに小さなクリームを入れておくと面倒に感じず、こまめに塗りやすいでしょう。お風呂上りに顔まわりのスキンケアをしたら、そのまま指先にも塗るようにしてください。外出先でハンドクリームがないときには、日焼け止めでも保湿になります。

ベタベタするのが苦手なら手の甲だけでもOK

指先を中心に塗りますが、手のひらのベタベタが苦手なら、左右の手の甲をこすり合わせたり、グーの形にして爪の外側を保湿するのがおすすめ。また、手は皮膚割線(皮膚のコラーゲン繊維)の向きが横向きなので、保湿剤を塗るときは横方向に塗ると浸透しやすくなります。

保湿剤は自分に合うものを

ハンドクリームにはいろいろな商品がありますが、含まれる成分によって合う人、合わない人がいます。使ってみて自分に合うものを選ぶようにしてください。また、ワセリンなどでもOK。ワセリンだけでは乾燥するという方は、化粧用オイルを先に塗ってからワセリンをプラスするとよいでしょう。

水仕事の際は手袋で手肌の保護を

水仕事などをする際は、手袋をはめて直接水やお湯に触れないように保護しましょう。素材によっては肌に合わない方もいるため、合わない場合にはすぐに使用をやめて、自分に合うものを選ぶようにしましょう。

ネイルケアも大事

爪切りで爪を切っている人は、「パチン」と切るときに爪の根元に負担をかけている可能性があります。できれば、やすりで削ってととのえましょう。

ジェルネイルをしていると、爪が薄くなる場合があります。また、マニキュアを根元ぎりぎりまで塗るのもおすすめしません。これらも、爪が弱ってささくれの原因になることがあるのです。

食事やマッサージで血行を良く

ビオチンとタンパク質を摂る

外側の保湿だけでなく、内側からの栄養補給も大切です。強い爪や皮膚を作るために意識して取りたいのは、ビオチン(ビタミンH)です。きのこ類、肉類、種実類、卵類、魚介類に多く含まれているので、日常的に摂りましょう。

また、タンパク質も爪や皮膚にとって大切な栄養素。野菜は気を付けていても、タンパク質はおろそかにしている人は少なくありません。毎食、意識して摂るようにしましょう。

手を温めて血行をよく

指先の冷えや血行不良にも気を付けましょう。手が冷たく血行が悪いとしもやけができたり、爪の色が悪くなったりと、ささくれの治りも遅くなります。カイロで温めたり、手袋を活用するなどしましょう。

指先のマッサージも、血行が良くなるのでおすすめ。指先を反対の手でもんだり、両手の指をぎゅっと握って離したり、を繰り返すのもよいでしょう。

取材協力: 私のクリニック目白 院長・医学博士 平田 雅子さん

私のクリニック目白 院長・医学博士
平田 雅子
 
1960年生まれ 静岡県出身
日本大学医学部卒業
東京医科大学病院皮膚科入局
東京医科大学付属八王子医療センター皮膚科助手と並行して、永山皮膚科にて副院長として臨床の第一線に立ち、毎日 300名以上の患者様の診療にあたる。
大学病院皮膚科在籍中に、救命部、病理学教室にて院内研修、将来女性医療を行うことを視野に入れ、美容外科、内科、婦人科などで院外研修を受ける。「もう少し長くお話をお聴きすれば、もっとお一人おひとりにあった治療や施術ができる」という想いから、完全予約制を採用。
2003年(平成15年)医療法人社団育生会 私のクリニック目白開設 理事長兼院長
 
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