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家庭内でのウイルス感染を防ぐための正しい掃除方法を教えてください。

秋から冬にかけて新型コロナウイルスやインフルエンザの流行が心配される中、これまで以上に家庭内の掃除を念入りに行っている人も多いのではないでしょうか。ウイルスは目に見えないので、つい神経質になってしまいますが、家中をくまなく掃除するのは大変です。そこで今回は、医療施設や清掃会社で正しい掃除方法を指導している松本忠男さんに、家庭内での効果的な予防策を教えてもらいました。

家の中での危険な場所を知る

まずは、家庭内のどこにウイルスが集まりやすいかをチェックしてください。感染リスクを知っておけば、やみくもに掃除をしなくてもよくなります。また、汚れを全て落とす必要はありません。普段の生活の中でさっと掃除をして、汚れの量を減らしておくことが大切です。次に紹介するポイントをしっかり抑えて掃除しましょう。

●飛沫が飛びやすいスポット

食事や会話をするテーブルや歯磨きをする洗面所など、飛沫が飛びやすい場所は定期的に掃除しましょう。

●ほこりが溜まりやすいスポット

ウイルスはほこりに混ざると部屋中に舞ってしまいます。部屋の四隅や壁、カーペット、トイレなどのホコリが集まりやすい場所を優先して掃除を行ってください。また、ほこりが溜まらないように普段からこまめに換気や掃除を行うことが大切です。

ウイルス対策のための正しい掃除方法とは

掃除はウイルスがたまりやすい飛沫やほこりを取り除くことが大切です。間違った方法で掃除をすると逆効果になることも。効果的な掃除方法を紹介します。

●部屋を片付けて物を減らす

掃除をする前に部屋を片付けましょう。特にほこりに混じったウイルスは、人が動くことや、エアコンなどの風に乗って空気中を舞うことで、広がっていきます。部屋の中が散らかっていると、散乱している物が壁となって、その周りにホコリが溜まります。掃除するスポットが増えたり、家族が吸い込みやすくなったりしてしまうため、整理整頓をして、ほこりがたまる壁を作らないようにしてください。

●乾燥したペーパーや布で「一方向」に拭く

飛沫やほこりは、乾燥したペーパーや布で「一方向」に拭き取りましょう。ウェットシートや濡れたタオルなどで汚れた場所を往復して拭くと、逆に汚れを広げてしまうということが、調査の結果でもわかっています。飛沫が気になるテーブルや洗面所なども、乾いた布を使ってその都度拭き取ることで感染リスクを減らすことができます。どうしても汚れが落ちない場合は、洗剤などを使用して汚れを落としましょう。

●掃除機はゆっくりと動かす

ゴシゴシと床をこするように掃除機を動かす人もいますが、汚れがある場所に押し当てるイメージでゆっくり動かしましょう。速く動かすと、掃除機のヘッドはゴミの上を一瞬で通過してしまいます。目に見える大きなゴミは吸い込めているかもしれませんが、カーペットの奥やフローリングの溝に入り込んだゴミは取れないので注意してください。

●床のほこりには松本式スクイージーを活用

トイレや床など、ほこりが溜まりやすい場所には、松本式スクイージーを使うのがおすすめ。100円ショップなどで手に入るスクイージーに、ハサミを使って5mm間隔で切れ込みを入れるだけで、ほこり取りに便利なアイテムに変身。その状態で床に当てて引くと、驚くほど汚れが取れます。目に見えないほこりもキャッチできるので、部屋の中でどこが汚れているかも一目瞭然です。

スクイージーに5mm間隔で切れ込みを入れてから床に当てて引くと、
驚くほど汚れが取れます

換気のポイント

掃除とセットで換気もこまめに行いましょう。特に、エアコンを使っているシーズンは、30分おきに換気するのが理想。エアコンは仕組み上、風を出す前に室内の空気を吸引しています。空気にホコリなどが混じっていれば一緒に吸い込んでしまうため、エアコン自体やその周りも汚れてしまいます。エアコンの真下には、ベッドを置かないようにするのがおすすめです。間取りの都合で難しい場合でも、エアコンの下に足がくるようにして寝ると、口から吸い込んでしまうリスクを下げられます。

換気をする際は、部屋の対角線上にある窓を開けると、空気の通り道ができて、ほこりや汚れた空気が外へ流れていきます。扇風機やエアサーキュレーターなどを風の出口に向けて置いておくとより効果的です。ただし、掃除をしながら換気をすると、ホコリやウイルスを撒き散らしてしまうので、掃除する前や掃除中の換気は避けましょう。

消毒の前に手洗い+掃除で汚れを取り除く

最近は、家や飲食店に入ったときに、アルコール消毒だけで安心している人も多いですが、それだけでは、手に付着した汚れは落ちません。最初に手洗いでしっかり取り除いてから消毒するのが正しい順番です。掃除も同じで、まずは家庭内のホコリや汚れを紹介した方法で取り除いてから、除菌・ウイルス除去スプレーなどを活用するのが最も効果的です。

しっかり手洗いをして正しく掃除をすれば、家庭内の感染リスクは抑えられます。徹底的に掃除をしようとすると大変なので、まずは片付けて汚れが溜まる場所を限定しましょう。その上で、汚れゼロを目指すのではなく、よく使う場所などの汚れの量を減らすことを意識しましょう。食事の後にキッチンペーパーでサッとテーブルの上を拭くなど、日常生活のついでに掃除する習慣を身につけると負担を減らせます。

※本記事は、松本忠男氏に取材した内容をもとに作成しています。
※ウイルスの種類によって感染経路は異なるため、紹介する掃除方法がすべてのウイルス対策に当てはまるわけではありません。

洗濯槽の見えない汚れも定期的にお掃除を

洗濯機内は衣類についた汚れやほこりなどが持ち込まれ、菌やカビが発生しやすい場所。定期的に掃除をして清潔に保ちましょう。「洗浄力 シュワッと洗たく槽クリーナー」は、洗浄成分が洗濯槽の裏側まで素早く広がり、カビや菌をしっかり除去します。タブレットタイプなのでサッと使えて取り扱いも簡単です。

取材協力:松本忠男さん

(株)プラナ代表取締役社長
ヘルスケアクリーニング(株)代表取締役社長
フロレンス・ナイチンゲールの著書「看護覚え書」に共感し、32年間、病院の環境衛生に携わる。東京ディズニーランド開園時の正社員、ダスキンヘルスケア(株)を経て、亀田総合病院のグループ会社に転職し、清掃管理者として約10年間、現場のマネジメントや営業に従事。1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、(株)プラナを設立。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人の清掃スタッフを指導・育成し、これまで現場で育ててきた清掃スタッフの総数は700人以上。現場で体得したコツやノウハウを、多くの医療施設や清掃会社に発信する。2019年1月からは、中国の深圳市宝安区婦幼保健院(1000床病院)の環境整備を指導するなど、活動の場は海外にも広がる。

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